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XJet、ナスダックでの新規株式公開で1,000万ドルを調達予定

Jet-3D-printer

イスラエルの3DプリンターメーカーのXJet社が、ナスダックでの新規株式公開(IPO)を通じて最大1,000万ドルを調達する予定であることが分かった。既に2023年5月25日に米国証券取引委員会(SEC)に登録届出書を提出しており、IPOとなれば200万株を1株あたり4~6ドルの価格帯で募集するようだ。

IPOによる純収入は営業費用、運転資金、資本支出に割り当てられ、資金の一部は買収、投資、または他の事業への支援に活用するとしている。(画像はXJet社の3Dプリンター「Carmel 1400M」/出典:XJet社

XJet社の財務状況

外国企業が米国証券取引委員会(SEC)に登録届出書を提出してから、新規株式公開(IPO)に至るまでの期間はさまざまな要因で変動する。SECは登録届出書に対するレビューとコメントに20日間を設けており、さらに情報が必要な場合には延長される。いずれにせよ、近いうちに結果が分かるだろう。

IPO承認プロセスの一環として、XJet社は最近の財務情報を開示した。それによると、2022年の総売上は603万ドルで、2021年と比較して77%の大幅な増加を記録している。

しかし、XJet社は2021年に2,320万ドル、2022年には1,760万ドルの純損失を出している。営業利益や経常利益と並んで、企業の価値を客観的に評価し、比較するための指標のひとつであるEBITDAはマイナスだ。IPOに至った3Dプリント企業は多いが、すべてが成功したわけではない。IPO後に株価が高騰したものの、公開後の数年間は株価が大きく下落した企業や、需要不足と競争激化を理由に破産を申請した企業もある。

XJet社の3Dプリント技術

金属やセラミック造形素材とする3Dプリンターを開発販売するXJet社は、NanoParticle Jetting(NPJ)という特許技術を開発し、これまで困難であった複雑で高品質な金属・セラミック部品の大量生産を可能にした。NPJは、材料をナノレベルの粒子のインクにして噴霧した後、高温に加熱された造形エリア内で分散したインクの微量市を蒸発させて造形する。焼結工程を経て、サポート材料を除去することでモデルが完成する。

NPJは幅広い材料に対応しているだけでなく、廃棄物の削減や後処理の簡素などの点から評価が高い。特に航空宇宙、自動車、ヘルスケア業界でその地位を確立している。XJet社は、2018年にイスラエル国内最大となる3Dプリントセンターを開設していることでも注目を浴びた。

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