日本電子、meviyマーケットプレイス活用で調達効率を飛躍的に向上 ― ミスミ

2025年5月26日
ミスミのプレスリリースより。

電子顕微鏡や半導体製造装置、医用機器などの分野で世界的に知られる日本電子株式会社(東京都昭島市、以下、日本電子)は、製造業向けのオンライン調達プラットフォーム「meviyマーケットプレイス」を導入した。これにより、開発現場での部品調達に要する時間が大幅に短縮され、試作・検証工程の効率化と製品品質の向上を実現している。(上部画像はミスミのプレスリリースより。出典:ミスミ)

機械加工の手配を一新する「meviyマーケットプレイス」

meviyマーケットプレイスは、「あらゆる機械加工部品を手間なく手配できる」日本最大級の製造業向けオンラインプラットフォームである。設計データをアップロードするだけで、AIが条件に応じた適切な製造パートナーを推薦し、取引に必要な口座開設も不要なため、調達のあらゆるプロセスが効率化される。

meviyマーケットプレイスについては以前シェアラボ丸岡が独自に取材している。こちらの記事も併せてご参照いただきたい。

医用機器開発を加速する鍵は「調達改革」

1949年創業の日本電子は、70年以上にわたり先端機器の開発・製造を通じて科学技術の発展に貢献してきた。現在は世界130カ国以上に製品を供給しており、海外24拠点を展開するグローバル企業である。同社は「70年目の転身」を成長ビジョンに掲げ、新規製品やソリューションの積極投入を進めている。
とりわけ、医用機器分野は将来の成長領域として重視されており、高度な精度と品質が求められる分析装置の開発が活発に行われている。しかしながら、試作段階では度重なる設計変更と評価が不可避であり、それに伴う部品調達のリードタイムが開発スピードの足かせとなっていた。
従来の調達プロセスは、3D CADで設計したデータを紙図面に変換し、加工業者に見積もり依頼・発注する手間がかかり、迅速な対応が困難であった。

デジタル調達で開発スピードと品質を両立

meviyマーケットプレイスの活用により、部品の手配は大きく様変わりした。3Dデータをアップロードするだけで、紙図面の作成や業者選定、見積もり依頼などの煩雑な手続きが不要となり、デジタルで完結する仕組みが実現された。
また、3Dプリンター、真空注型、射出成形といった多様な加工方式にも対応しており、プラットフォーム上で最適なパートナーがAIマッチングによって自動的に選定される。これにより、見積もりから納品までのプロセスが大幅に迅速化され、開発開始から部品受領までの期間を著しく短縮することが可能となった。
創出された余裕時間は、設計の精緻化や技術検討、試作品の検証に活用され、最終的には製品品質の向上にも寄与している。

meviyマーケットプレイスにより製作された部品
meviyマーケットプレイスにより製作された部品(出典:ミスミ)

「グローバル確実短納期」を支えるミスミの事業基盤

このマーケットプレイスを提供するミスミは、機械部品や工具・消耗品を含めた製造関連資材を、世界31.8万社以上(2024年3月時点)の顧客に供給している。メーカー機能と商社機能を融合した独自のビジネスモデルにより、「グローバル確実短納期」という競争優位性を確立しており、製造現場の利便性向上に継続して貢献している。

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今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から2つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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