ExtraBoldがDesignArt Tokyo 2025に協力出展。大型3Dプリンター×サステナブル素材で家具を創造

出典:ZKI design(塩月 卓也)、ExtraBold、三菱ケミカル。

株式会社ExtraBold(以下、ExtraBold)は、国内最大級のデザイン&アートイベント「DESIGNART TOKYO 2025」において、ZKI design・塩月卓也氏の作品を大型3Dプリンターで技術支援し、三菱ケミカル株式会社(以下、三菱ケミカル)とともに協力出展する。
植物由来素材「DURABIO™(デュラビオ)」と大型3Dプリント技術を融合し、持続可能な造形表現を実現した家具作品を展示する。

ExtraBoldの大型3Dプリンター「EXF-12」で製作された塩月卓也氏の作品「SUI GEN」

2025年10月31日〜11月9日まで渋谷のMEDIA DEPARTMENT TOKYOで開催される「DESIGNART TOKYO 2025」にて、ZKI design(塩月卓也氏)の作品「SUI GEN」が展示される。

出典:ZKI design(塩月 卓也)、ExtraBold、三菱ケミカル。
出典:ZKI design(塩月 卓也)、ExtraBold、三菱ケミカル。
出典:ZKI design(塩月 卓也)、ExtraBold、三菱ケミカル。

本作品は、ExtraBoldの大型3Dプリンター「EXF-12」と三菱ケミカルのバイオエンジニアリングプラスチック「DURABIO™」を用いて制作された。

「SUI GEN」展示情報

造形技術・素材・デザインの三者が協働することで、3Dプリンターが「プロトタイプ」用途を超え、空間デザインやアート分野へと拡張している点に注目したい。

アート作品にも活用される3Dプリンターと新素材

ExtraBoldの大型3Dプリンター「EXF-12」は、再生素材やバイオマスプラスチックにも対応する大型3Dプリンター。今回は三菱ケミカルの「DURABIO™」を使用し、透明性・耐衝撃性・耐候性を兼ね備えたサステナブル素材による家具造形を実現している。EXF-12のような大型ペレット式システムは、試作から最終製品への直接造形(Direct Manufacturing)を視野に入れた次世代機といえる。

項目EXF-12(ExtraBold)一般FDM機(参考)
造形サイズ最大1,800×1,200×1,200mm約300×300×400mm
材料タイプペレット(バイオ系・再生系対応)フィラメント(PLA/ABS等)
造形速度約2〜5kg/h約100〜300g/h
主な用途家具、建築部材、アート作品試作、教育用途

作品「SUI GEN」は、光を透過する有機的な形状を特徴とし、建築的構造とデジタル造形を融合したデザインとなっている。

DURABIO™は自動車部品や光学部品など高性能用途にも採用される素材。家具領域での応用は、プラスチック素材の新たな展開として興味深い。

用語解説
DURABIO™(デュラビオ)三菱ケミカルが開発した植物由来のバイオプラスチック。イソソルバイドを主原料とし、高透明性と耐衝撃性を両立する。
EXF-12ExtraBoldが開発する大型3Dプリンター。ペレット材料を使用し、家具や建築部材などの大面積造形が可能。
Green Creative™ExtraBoldの開発コンセプト。環境に配慮した素材・製造プロセスを重視するものづくりの姿勢を指す。

企業情報・背景

株式会社ExtraBold
ExtraBoldは、建築・インテリア・空間デザイン領域への3Dプリント活用を推進中。協働ロボット型3Dプリンター「REX-BUTLER」や大型プリンター「EXF-12」を軸に、造形サービスと機器販売の両面で事業を展開している。

BOLDGYMの活動を通じて、デザイナー・建築家・メーカー間の共創が加速している。製造業×デザイン領域の境界が曖昧になりつつある。

三菱ケミカル株式会社
高機能素材を中心に、サステナブル社会を支える製品を展開。DURABIO™は植物由来の原料を使用した代表的製品。


編集部コメント

大型3Dプリンターとバイオ素材の組み合わせは、従来のデザイン表現に新しい文脈を与えている。これまで工業的用途に限られがちだった3Dプリント技術が、デザインやアート領域で「素材の物語性」を持ち始めた点は特筆に値する。今後、インテリアや建築空間の分野でこうした“持続可能な造形文化”がどう発展するか、注視したい。


出典・参考リンク

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