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絶版旧車も積層造形で出力。広がる3D印刷「仕上げ市場」の予感

北米に販売網を持つアメリカの造形材料メーカCompositesと3Dプリンティング後のコーティングを得意とするTru-Designが提携し、材料コーディングと仕上げ市場の拡大を狙っている。

3Dプリンティングされた造形材料は、樹脂、金属、カーボンなどの材料を問わず、サンディングや化学処理・下塗りなどの後処理を必要とする場合が多い。Tru-Designは大物の積層造形物のコーティングに対応できるように、オークリッジ国立研究所と協力して、表面仕上げを行う専用のコーティングラインを開発している。(本格的な自動車の塗装を 行う 塗装ブースのような外観だ)

Tru-designはオークリッジ国立研究所とともに、シェルビーコブラを シャーシも含め3Dプリンターで出力、EVキットを搭載して自走できるEV車両としてコピー制作したこともで有名だ。

出力後の表面処理、仕上げ、塗装市場はこれから拡大する可能性がある

やはり積層造形すると、どうしても積み重ねた樹脂の段が筋状に出てしまう。動画中では、コブラのボディ部分の積層筋を削って平滑にする処理の上、下塗り、塗装と表面を仕上げていく様子が描かれている。かなり大型の造形範囲を持つ3Dプリンターを使っているが、その分表面の処理はかなり手間があるようだ。サンディングの削り粉はかなり多い。強化配合樹脂で出力されたシャーシやボディの剛性や熱耐性は気になるところだが、外観上は、全く違和感のない仕上がりで、艶がある。3Dプリンティング特有の表面仕上げ上の課題を解決できるサービスは需要が見込めるだろう。

先行市場を3Dプリンティングが拡大する可能性

動画中では「データがあれば、どんな自動車も再現できる」と紹介されている。こうした取り組みが元々製造していたメーカーとの問題を生まないかどうか気になるところだが、「そっくりさん生産」は3Dプリンティング登場以前からすでに存在している。有名どころで言うと自動車のカスタムビルダーのロッキーオートは人気のある旧車をベース車両をもとにそっくりに改造し、2000万円など高価格帯で個人向けに販売している。またOZモーターズのように旧車のEV化を続けるビルダーも人気を博している。(こちらは旧車+200万円程度)

3Dプリンティングによる乗りたい車のカスタム生産が普及してくれば、ハイクラス車なみの値段でローンを組んですぐ購入できる時代も来るかもしれない。それが難しくとも、すでにあるエクステリアのカスタマイズ需要は、間違いなく大きく自由度を広げるだろう。例えば、ラシーンをハマーに改造するというエアロキットはラシーンが市場から姿を刑しても中古車市場で根強いマニアを引きつけているし、軽自動車のフロントをおしゃれにカスタマイズする動きは新車の段階からフェイス交換するユーザーもいるほど人気がある。自動車各社が未発売だがモーターショーで発表しているコンセプトカーと同じ外観の車、内装の車を再現できると、中古車市場にも新しいビジネスチャンスが生まれるだろう。

実現するには当然考慮するべき課題も多いだろうが、投資対象になりうるブルーオーシャンな市場が垣間見えてこないだろうか。

編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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