Spacewasp社、プレシードラウンドでJ-KISS型新株予約権発行での資金調達を実施
株式会社Spacewaspは、地球上のあらゆる植物を利用した植物由来の内装空間の提供を目的とする企業である。今回、同社はプレシードラウンドにおいて、株式会社カシワバラ・コーポレーション、NOBUNAGAキャピタルビレッジ株式会社、株式会社OKBキャピタル、名南M&A株式会社、株式会社日比谷花壇、材惣木材株式会社、後藤木材株式会社、シンニチ工業株式会社、および個人投資家を引受先とし、総額5,100万円のJ-KISS型新株予約権を通じて資金調達を実施した。（上部画像はSpacewasp社のプレスリリースより。出典：Spacewasp社）
Spacewasp社について
植物残渣を素材とし、3Dプリンターなどの内装向け製造機械を活用してプロダクトを生み出しているスタートアップ企業であるSpacewasp社は植物由来の内装材の開発および提供を行う企業で、「地球上のあらゆる植物から内装材を提供する」という理念のもと、環境に配慮した材料の使用によって持続可能な社会の実現を目指している。
サーキュラーエコノミーの構築
昨今の建築内装業界は「技能労働者の不足、建設コストの上昇、工期の長期化」といった深刻な問題に直面しており、これまでにない規模での変革が必要とされている。また、環境対策と資源の持続可能な利用の必要性も、国際的に強まっている。Spacewasp社は、これらの課題に応えるため、植物廃棄物を原料とした内装素材の開発・製造を進め、それらを使用した内装空間を提供することで、植物と内装を融合させたサーキュラーエコノミーの構築を目指す。これにより、今後の建築インフラの新たな形を創出し、業界に革新をもたらすソリューションを提供していく。
資金調達の背景と目的
今回の資金調達は、日本で初となる植物由来樹脂を用いたショールームの内装空間の製作をはじめ、サプライチェーンの強化に向けた製造機器の増産や改良、それに伴う人材の採用を目的としている。今回のラウンドでの投資家各位とは連携を一層強化し、これらの目的の達成に向けて協力を仰ぐ予定である。
以下は、資金調達の主な目的だ。
- 本事業への共感を持ち、世界に挑戦したい仲間の獲得
- 弊社プロダクトや空間デザインの導入先企業の開拓
- 自動製造型ファクトリーと販売プラットフォームの開発加速
- 植物回収から内装空間の提供までのサプライチェーンとビジネスモデルの構築
特に、今後の事業成長を視野に入れ、人材の募集を強化しているところだという。Spacewasp社は同社の理念に共感し、高い熱意と当事者意識を持って共に事業を推進していける優秀な人材を積極的に求めている。興味のある方は、「recruit@spacewasp.net」までお問い合わせいただきたいとのことだ。
Spacewasp社による植物由来内装材の特長
Spacewasp社が提供する植物由来内装材は、環境に配慮した持続可能な製品であることが最大の特徴である。地球上の多様な植物資源を原料とし、再生可能な資源を活用することで、自然環境への負荷を大幅に軽減する。また、これらの素材は、従来の内装材と比較しても遜色ない強度や耐久性を持ち、さらに独自の美しい質感や色彩を備えているため、デザイン性の面でも高く評価されている。Spacewasp社の植物由来内装材は、エコロジカルでありながらも、高品質なインテリアデザインを追求する建築家やデザイナーにとって理想的な選択肢となる。さらに、同社はこれらの素材の多用途性にも注目しており、住宅から商業施設に至るまで幅広い用途での活用が期待されている。
今後の展望
Spacewasp社は、今回の資金調達を契機に、研究開発と市場展開のさらなる強化を図る方針である。また、国内外の市場においても積極的な展開を目指し、パートナーシップやアライアンスを通じて販売チャネルの拡大を図る。さらに、持続可能な建材の普及を目的とした教育や啓発活動にも力を入れ、環境意識の高い消費者層へのアプローチを強化する考えである。
建設業界の関連記事
今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。
国内外の3DプリンターおよびAM（アディティブマニュファクチャリング）に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。
