CADENASがキーエンスグループの一員となる

2025年6月23日
CADENASのプレスリリースより。
CADENASのプレスリリースより。

2025年5月20日、CADENAS GmbH(ドイツ・バイエルン州、以下、CADENAS)は正式にキーエンスグループ(大阪府大阪市、以下、キーエンス)に加わった。この決定は強い確信のもとで下されたものであり、エンジニアリングプラットフォーム「3Dfindit」を次の段階へと引き上げるべく、両社の力を結集することを目的としている。(上部画像はCADENASのプレスリリースより。出典:CADENAS)

設計現場の効率化を支える部品検索プラットフォーム「3Dfindit」

「3Dfindit」は、CADENASが提供するエンジニアリング部品検索プラットフォームであり、設計者やエンジニアが必要とする3D CADデータを迅速かつ正確に見つけ出せる環境を提供する。約1,000万人のユーザーと多数の部品メーカーをつなぎ、部品選定から設計データの活用までを効率化することにより、製品開発の初期段階における時間短縮と品質向上を支援する。対応フォーマットも幅広く、主要なCADソフトとの互換性を備えることで、製造業の設計現場における実用性の高いツールとして広く導入されている。

キーエンスグループに参画し「3Dfindit」の進化を加速

CADENASは、変化の激しい市場環境において、顧客およびパートナーへの価値提供を拡大し続けるという使命をさらに推進するため、今回の戦略的な一歩を踏み出した。この決定は、同社が展開するエンジニアリングプラットフォーム「3Dfindit」の高度化と、デジタル変革を通じた価値創出に継続的に取り組んでいる姿勢を示すものである。

今後の連携において、CADENASは「3Dfindit」を中心とした製品ポートフォリオを拡充し、キーエンスが掲げる「卓越した技術と他に類を見ないサポートを通じて、顧客に持続的な価値を提供する」という使命の実現を支援していく。

取引先との関係維持を明言!キーエンス傘下でも独立開発と中立性を継続

今回のグループ参画に際しても、取引先との協力関係に変更はなく、従来通りの体制で対応を継続する。担当チームに変更はなく、これまで通りの窓口が引き続き利用可能である。ソフトウェアの開発については今後もCADENASが独自に手がけ、業種を問わず、あらゆる製造業や企業に対して中立かつ信頼性の高いパートナーとしての立場を維持する方針である。

また、CADENASが保有する取引先情報は、同社が責任をもって適切に管理するとしている。今回の新たなステージを通じて、さらなる成長と新たな機会の創出が期待される。

キーエンスについて

キーエンスは、産業用オートメーションおよび検査機器の開発・製造分野における世界的リーダーである。過去25年間にわたり、年平均10%の成長率を維持しており、2024年3月時点の時価総額では日本企業上位5社の一角を占める。現在、世界46カ国において35万社以上の企業に製品とサービスを提供している。

CADENASについて

CADENASは1992年、ドイツ・バイエルン州アウクスブルクにて創業。以来、継続的な成長を遂げ、現在ではグローバルに展開する企業へと発展している。現在は、将来の製造業に不可欠な3D CAD分野において、約1,000万人のユーザーと多数の部品サプライヤーを結ぶプラットフォームビジネスを展開している。

30年以上にわたる成長と、強固なチームによる実績を経て、同社は今回、強力なパートナーとともに次のステージに進む決断を下した。

3Dfindit強化で設計現場を支援 キーエンス×CADENASの相乗効果に期待

CADENASのキーエンスグループ参画により、同社の主力プラットフォーム「3Dfindit」は、キーエンスの技術力とグローバルネットワークを活用することで、さらなる機能拡張と市場拡大が期待される。製造業における設計・部品選定の効率化を一層推進し、両社のシナジーにより、デジタルエンジニアリング領域での存在感を高めていく見通しである。

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