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インスタリム社が「J-Startup Impact」に選出。人材採用を強化

J-startupのインパクトスタートアップに選定されたインスタリム

3Dプリンティング、AI技術を活用して、世界初となる3Dプリント義足を海外で製造販売するインスタリム社は、経済産業省が運営するインパクトスタートアップ育成支援プログラム「J-Startup Impact」に選定された。潜在力の高いインパクトスタートアップへ、官民一体となって集中的に支援を行う「J-Startup Impact」プログラムを活用し、更なる海外事業の加速と、更なる人材獲得を推進するという。(上部画像は「J-Startup Impact」に選定されたインスタリム。出典:インスタリム社)

J-Startup Impactについて

インスタリムの義足
インスタリム社の義足(出典:インスタリム)

インパクトスタートアップとは、社会的・環境的課題の解決や新たなビジョンの実現と、持続的な経済成長をともに目指す企業であり、岸田政権が掲げる「新しい資本主義」の考え方を体現する存在として注目されている。

経済産業省ではこれまで、イノベーションの担い手であるスタートアップへの支援を目的に、官民一体となって集中的に支援を行う「J-Startup」プログラムを運営している。本年度よりインパクトスタートアップに対する認知向上や支援の気運醸成に向けて、潜在力の高い集中支援を行う「J-Startup Impact」を設立し、ロールモデルとなることが期待される30社を選定している。

インスタリムの活動

インスタリムは、従来の約10分の1以下となる低価格・短納期の3Dプリント義足をフィリピンで製造販売する日本発のスタートアップだ。こうした社会課題を解決するために、3DプリンティングやAI技術を活用した新しいデジタル製造ソリューションを開発した。2019年からフィリピンで、2022年からはインドでも、現地での製造販売を行っている。すでに2,000名以上のユーザーに好評を博しているという。

インスタリムによると義足は、一人一人の体に合わせて医学的に最適な形状を手作りする必要があり、1本あたり30~100万円と高価だ。糖尿病性壊疽などの血管疾患や交通事故などで脚の一部を無くしたにもかかわらず義足を購入できない患者が、世界に4,000万人以上存在する。義足の提供には患者一人一人の断端(切断部)の形状に合わせた製造が不可欠であるため、世界的な普及には、低コストな大量生産とパーソナライズされた受注生産を兼ね備えた提供が不可欠となる。価格を抑えた義足を生産するために、インスタリムは「カスタム量産体制」(マス・カスタマイゼーション)に取り組んできた。

インスタリム社の受賞歴と人材採用への取り組み

こうした活動が評価されてインスタリム社は数々の賞を受賞してきた。

  • AIスタートアップの日本一を決めるコンペ「Hongo AI」にて2位(2019年)
  • 2020年にはSDGsに貢献するスタートアップとして世界大会「Extreme Tech Crunch」の日本予選(通称:XTC Japan)にて優勝。日本代表に選出(2020年)
  • 日本最大級のスタートアップピッチコンテスト「ICC グランプリ」で2位(2021年)
  • 日本初のESGアクセラレータープログラム「ICJ ESGアクセラレーター2021」の大賞を受賞(2021年)
  • 経済産業省が推進する「J-Startup」認定企業に選出(2021年)
  • 古川医療福祉設備振興財団「第 10 回顕彰・第9回助成対象者」の顕彰対象者として選出(2023年)
  • 第9回安藤忠雄文化財団賞を受賞(2023年)
  • 第3回SDGs岩佐賞(福祉部門)を受賞(2023年)

こうした実績を背景に、インスタリム社は人材採用を強化しており、J-Startupの認定による政府支援を受け、フィリピンやインドでの海外事業加速のため、東京/日本に住まなくても働ける「インターロケーショナル・ワーキング制度」などの独自制度や、現地採用などを通じて、エンジニア人材、コーポレート人材の採用を行っていくということだ。

  • 3Dプリンター&フィラメント開発エンジニア
  • 生産技術エンジニア
  • ハードウェア開発プロジェクト・マネージャー
  • 総務
  • 事業開発(※フィリピン・インド在住者)
  • 義肢装具士
  • 理学療法士
  • 会計・財務(※フィリピン・インド在住者)

など職種は幅広い。

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