Bambu Lab社の新型3Dプリンター「X1E」が市場投入
中国の深圳(シンセン)市を本拠地とする3Dプリンター製造企業であるBambu Lab社が、X1 FDM 3Dプリンターシリーズの最新作、「X1E」を市場に投入した。これは以前の「X1」製品群とは一線を画し、専門家やエンジニアリング用途に特化したデザインとなっているようだ。(上部画像は「X1E」出典:Bambu Lab社)
目次
Bambu Lab「X1E」はエンジニアリンググレードを目指しアップグレード
「X1E」の魅力は、アップグレードされたX1 Carbonシステムに追加されたエンジニアリンググレードの機能群だ。これには、高品質な空気濾過システム、アクティブ加熱、ビルドチャンバーの温度管理が含まれる。
特徴1 ネットワーク対応の進化
イーサネット接続ポートを導入。これにより、混雑した無線環境であっても、安定したネットワーク接続を実現する。またクラウドに接続しない社内LAN環境での動作が可能になった点は企業ユーザーでの利用を意識した改良であるといえるだろう。
特徴2 高度な空気濾過システム
「高耐久」の空気濾過システムが「X1Eに導入され、3Dプリント中に生じるVOCや微粒子の除去が可能となっている。このシステムは、臭気や微粒子を効果的に低減すると評価されている。
特徴3 品質向上のための温度管理
アクティブに3Dプリントチャンバーを加熱・調整することで、反りを最小限に抑え、層同士の接着を強化する。特に、ABSやPCなどの反りやすい素材での3Dプリント品質が向上するとされる。
特徴4 320度の高温ヘッドで高性能な材料への対応
320℃のノズルを搭載した「X1E」は、より高性能な材料での3Dプリントが可能。これにより、エンジニアリング用途に適した高品質な成果物の生成が期待される。
特徴5 高速3Dプリンティング
CoreXYモーション構造の採用により、高速な3Dプリントを実現。しかし、品質を犠牲にすることなく、高速での出力が可能であるとのこと。
特徴6 AI活用で不良検知
AI故障検出システムにより、フィラメントの消耗や3Dプリンターのダウンタイムを抑制。これにより、より効率的な3Dプリントが実現される。
特徴7 マルチフィラメント対応
複数のフィラメントスプールを使用した3Dプリントが可能。これにより、繊細なサポート素材の出力やマルチカラー3Dプリントを実現する。同社のウリでもあるAMSという拡張スプールチェンジャーを活用すると16個のフィラメントを使い分けることが可能になる。
Bambu Lab社「X1E」のまとめ
Bambu Lab社の「X1E」は、3Dプリンター業界において、エンジニアリング分野や専門家向けの高品質な出力を求めるニーズに応える新製品である。高度な接続性、空気濾過システム、高速プリント技術、そしてAI技術の導入など、多岐にわたる機能が特徴となっている。
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