Bambu Lab、法人・研究機関向けの高性能3Dプリンター「H2D Pro」の国内販売を開始

2025年11月18日
最新3Dプリンター「H2D Pro」(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)
最新3Dプリンター「H2D Pro」(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)

APPLE TREE株式会社(大阪市、以下、APPLE TREE)は、Bambu Labが開発したプロフェッショナル仕様の最新3Dプリンター「H2D Pro」の日本国内における販売を開始した。本製品は、従来機である「H2D」の基本性能を踏襲しながら、企業や研究機関での実用性と信頼性を高めた新モデルである。

高温対応のデュアルノズルと冷却性能の強化

H2D Proは、PPA-CFやPPS-CFといった高機能材料の造形に対応すべく、高温環境下での造形が可能なデュアルノズル構造を採用している。加えて、新たにツールヘッド冷却ファンを搭載し、発熱に起因するトラブルを抑制。これにより、低融点フィラメント使用時でも過熱による形状乱れを防ぎ、安定した造形品質を確保している。

(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)

摩耗に強いタングステンカーバイドノズルを標準装備

ノズルには高硬度材料であるタングステンカーバイドを採用。長期間の連続使用においても、カーボンファイバーやガラス繊維を含む高摩耗性フィラメントの影響を受けにくく、ノズル交換の頻度を抑えながら精度を維持することが可能である。

(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)

エンタープライズ対応機能を搭載し、管理性を向上

複数台のプリンターを一元管理できるフリート管理機能に対応し、大規模な造形設備の運用を効率化。また、有線LANおよびWPA2-Enterprise規格に準拠したWi-Fi通信機能を標準搭載し、セキュアなネットワーク環境への接続が可能となっている。これにより、企業ネットワーク上での統合的な運用や、遠隔地からの監視・操作が実現する。

(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)
(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)

作業環境と安全性への配慮

研究施設や開発現場においても安心して使用できるよう、HEPA H12フィルター、活性炭フィルター、G3プレフィルターを標準装備。微粒子や揮発性有機化合物(VOC)の排出を抑制し、作業環境への影響を最小限に抑える。

(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)

中小企業経営強化税制に対応

H2D Proは、中小企業経営強化税制(A類型)に適合しており、該当企業は税制優遇を受けることで設備導入コストを軽減できる。これにより、先端的なデジタル製造装置をより低負担で導入することが可能となる。

(出典:APPLE TREE、Bambu Lab)

シェアラボ編集部コメント

Bambu Labの「H2D Pro」は、デスクトップ型3Dプリンターとしては異例の高機能を備え、産業用途への本格展開を意識した仕様といえる。特に、高温材料対応、ネットワーク管理機能、環境対策の三点をバランスよく備えており、研究開発部門や試作現場での活用に適している。

また、タングステンカーバイドノズルの標準装備は、フィラメント摩耗対策として他社機との差別化要素になっている。税制優遇にも対応しており、中小企業が先端材料を用いた造形に取り組む際の選択肢として注目に値するだろう。


用語解説

■ デュアルノズル(Dual Nozzle)
2本のノズルを備え、異なる材料や色のフィラメントを同時に造形できる構造。複雑な多材料造形やサポート材との使い分けが可能。
■ 高温対応
ノズルやホットエンドが300℃前後まで加熱可能な設計。PPSやPEEKなどの高機能エンプラの造形に必須の性能。
■ PPA-CF / PPS-CF
ガラス繊維やカーボンファイバーを配合したエンジニアリングプラスチック。高い耐熱性・機械強度を持ち、試作から機能部品製造に用いられる。
■ タングステンカーバイドノズル
極めて高い硬度を持つタングステンカーバイド製ノズル。炭素繊維やガラス繊維を含む高摩耗性フィラメントでも長寿命・高精度を維持。
■ プリンタフリート管理
複数の3Dプリンターを一元管理する仕組み。稼働状況の把握や造形ジョブの割り振りを効率化し、業務運用の省力化を図る。
■ WPA2-Enterprise
企業向け無線LANのセキュリティ規格。認証機能が強化されており、産業用途でも安心してネットワーク接続できる。
■ HEPAフィルター
高性能な微粒子捕集フィルター。3Dプリント中に発生する超微粒子を99.97%以上除去し、作業環境の安全性を高める。
■ VOC(揮発性有機化合物)
フィラメントの加熱時に発生する有害な化学物質。長時間吸引すると健康に影響を及ぼす可能性があるため、除去機構の有無が重要。
■ 中小企業経営強化税制(A類型)
国が指定する先端設備導入に対して、即時償却や税額控除の優遇措置を認める制度。対象機器として認定されると、導入コストを大幅に抑えられる。

Bambu Labの関連記事

今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中からピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

関連記事を探す

記事検索

1859の記事から探す

最新記事

編集部のおススメ記事