Stratasysが白黒カラー3Dプリンター「J55 Pro」を日本・韓国限定で発売
3DプリンターメーカーのStratasys(以下、ストラタシス)が、試作品製造向けのフルカラー3Dプリンター「J55 Pro」を日本・韓国限定で発売することを発表した。既存のフルカラー3Dプリンター「J55」の白黒カラー印刷限定モデルとなる。「J55 Pro」は既に受注を開始しており、2023年2月17日から出荷開始予定とのこと。(画像はイメージ/出典:pixabay)
ストラタシスの 試作品製造向けの樹脂3Dプリンタ―「J55 Pro」とは
「J55 Pro」は、ストラタシス社が特許を取得した「Polyjet方式」の3Dプリンターだ。Polyjet方式では、2Dのインクジェットプリンターのようにヘッドのノズルから3Dプリンターの印刷素材となる液体樹脂を噴射し、UVライトで硬化することを繰り返して造形する。微細な樹脂を噴射するため、滑らかな構造のモデルが造形可能だ。
最大5種類まで材料の同時使用が可能
J55 Proは、Polyjet方式ならではの高品質な仕上がりに加えて、最大5種までのプリント素材を同時に使用できる点に大きな特徴がある。「柔らかいゴム状のもの」「衝撃性に強いもの」「硬質」「半透明」「生体適合性」などのさまざまな材質特性に合わせた造形ができる。
オフィス設置に適したコンパクトデザイン
J55 Proの装置サイズは横651mm、縦661mm、高さ1,551mmとコンパクトで、オフィス内にも十分に設置可能だ。造形トレイを回転させることで、ヘッドの稼働を最小限に抑えた高品質な印刷と、省スペース化の両立を実現している。
3Dプリンターを用いてプロトモデルの製作が自社で行えるようになれば、外注が不要になり、費用も時間も大きく削減できる。結果として、製品が市場に出るまでの期間も短縮できる。
J55 Proで印刷できるのは、白と黒の単色や、白と黒のさまざまな比率でのグレースケールカラー印刷に限られている。しかし、フルカラーでの造形を必要としないのならば、機能としては十分だといえるだろう。
既存の「J55」からフルカラー機能を排除された機種となるため、J55よりは価格を抑えた導入が可能になるはずだ。
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