Tekna社が2023年度第3四半期の決算を発表。収益が大幅成長!
カナダの3Dプリンター用金属粉末素材メーカーのTekna社が2023年度第3四半期の決算を発表した。大幅な増収で収益性が大幅に改善し、営業収益は910万カナダドル(約9億9,000万円)で前年同期の590万カナダドル(約6億4,000万円)の1.5倍以上となった。(上部画像は2023年第3四半期報告書。出典:Tekna社)
総収益や部門別収益も好調
Tekna社の総収益は2022年の第3四半期比で53%増だった。部門別にみるとシステム事業は前年同期比で121%増、材料部門は25%増と、業績の大幅増を達成した。
営業利益に減価償却費を加えた調整後のEBITDAは170万カナダドル(約1億8,600万円)の赤字で、前年同期が390万カナダドル(約4億3,000万円)の赤字だったことを鑑みると、驚異的な回復となった。これらについてTekna社は、継続的な増収と貢献利益率の改善、組織の効率化やコスト抑制策の効果が現れたと分析している。
Tekna社は3Dプリンター用金属粉末素材メーカーとしては9%の世界シェアを占めているとされる。5年以上の商業経験と54%の年平均成長率により、2020年には、生産から販売までの工程をすべて自社で統合して行うことで数百万カナダドルの収益を達成し、多くの航空宇宙OEMメーカーとの認定と販売を確保している。
さらに同社は、チタン、アルミニウム、ニッケル、シリコンなどの材料を非常に微細な粉末材料に変換するプラズマ技術を開発。この技術によって生産される粉末材料はホコリや水の侵入に対する国際保護規格のIP等級を取得している。Tekna社は現在、これを必要な規模と品質で実現できるわずか2社のうちの1社だ。
家電製品(IoT)、5G、電気自動車、自動運転車の急増によって、100nm未満のナノパウダーが新しい業界標準になることを見込んでいる。今後、マイクロエレクトロニクス業界において、世界中の顧客へ産業規模での供給を確保することを目指す。
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