一般社団法人日本豆腐マイスター協会(愛知県半田市、以下、日本豆腐マイスター協会)は、一般財団法人全国豆腐連合会および関西とうふ連合会と連携し、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)に出展。農林水産省が主催するイベント「RELAY THE FOOD~未来につなぐ食と風土~」の一環として行われた。(上部画像は豆腐の未来展「TOFU EXPO 2025」より。出典:日本豆腐マイスター協会)
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多様性を五感で体験する豆腐の未来展「TOFU EXPO 2025」
この取り組みでは、豆腐の魅力を多角的に発信すべく、イベントタイトルを「豆腐万博 TOFU EXPO 2025」と定め、テーマを「Diversity of TOFU 〜豆腐の多様性を未来へつなぐ〜」とした。展示では、日本各地に根付く伝統的な豆腐文化と、最新技術や新たなアイデアによって進化する革新的な豆腐の在り方とを融合させ、その多様性と奥深さを紹介する。
来場者は、視覚・聴覚・味覚・嗅覚・触覚の五感を通じて、豆腐という食材が持つ可能性や文化的意義を体験することができる構成となっており、日本が誇る食文化を未来へと継承する場となる。

3Dプリンター豆腐や全国豆腐百選など多彩な展示を展開
本展示では、多彩な企画を通じて豆腐の魅力を余すところなく伝える構成となっている。まず、「ニッポン豆腐百選2025」と題し、全国から選りすぐった豆腐をパネルおよび冊子形式で紹介する企画が実施される。これは、地域性と職人技の粋が詰まった豆腐の多様性を一望できる貴重な展示である。あわせて、「第8回全国豆腐品評会」において金賞を受賞した豆腐の実物展示が行われ、技術と品質において最高水準とされる豆腐が来場者の目に触れることとなる。


さらに、全国各地で栽培されている約30種類の大豆を一堂に集めた展示も実施され、大豆という原材料の地域性や個性について理解を深める機会が提供される。注目すべきは、日本で初めてとなる「3Dプリンターによる豆腐レプリカ展示」である。農林水産大臣賞を受賞した豆腐をもとに、3Dプリンターでその形状を忠実に再現したレプリカが登場する。本技術の協力には、愛知県刈谷市に本社を置く株式会社テルミックがあたっている。
株式会社テルミックは以前シェアラボニュースでも取り上げた以下の記事も併せてご覧いただきたい。
このほか、地域ごとの豆腐の特色を伝える「関西セレクション」や「豆腐チャート」などの紹介コーナーも設けられ、地域文化と豆腐の関係性についての理解が深まる内容となっている。また、フォトスポットとして、豆腐職人を模した等身大パネルや、AIが生成したお豆腐キャラクター「こきぬちゃん」と記念撮影ができるエリアも設置され、楽しみながら豆腐文化に触れられる演出が施されている。


TOFU EXPO 2025が拓く豆腐文化の未来と技術革新の可能性
「TOFU EXPO 2025」は、伝統と革新を融合させた展示を通じて、日本の豆腐文化の多様性と可能性を国内外に発信する場として注目を集めた。今後は、本イベントを契機に地域産業の活性化や若手職人の育成、さらには海外市場への展開など、多方面への波及が期待される。豆腐という身近な食材が、次世代に向けた文化継承と技術革新の象徴として、新たな展開を迎えるきっかけとなるであろう。
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