あのベンツが?!3Dプリンターを用いてコロナウイルス対策に貢献
新型コロナウイルス感染症(以下、コロナウイルス)が世界中でその猛威を振るう中、ShareLab編集部では、3Dプリンターの技術を用いたコロナウイルス対策、例えば供給が不足しているマスク、医療従事者向けのゴーグルなどの生産に3Dプリンターが活用されている事例を積極的に取り上げてきた。
そんな状況下において、誰もが知るあのダイムラー社(Daimler)、「メルセデス・ベンツ」ブランド(以下、ベンツ)が、3Dプリンターを活用し医療機器の生産を支援するという発表をキャッチしたので、紹介する。
30年前からAM技術を開発・応用
実はベンツは、約30年前からAM技術の開発・活用を進めており、一部の乗用車では、試作品の製造や少量生産の生産に3Dプリンターを利用している。これまでに、年間で最大15万個のプラスチックおよび金属部品を、3Dプリンターで製造した実績を持つとのことだ。
また最近では、「Future meets classic」と称したプロジェクトの中で 、過去の名車の部品を3Dプリンターで製造してきた。
州政府との連携による医療器具の製造にも貢献
今回の発表において、同社取締役会メンバーのイェルク・ブルツァー(Jorg Burzer)氏は、優秀なプロジェクトメンバーおよび年来の3Dプリンティングの実績と経験を用いて、医療器具の製造に貢献したい、とのことだ。どれほどの体制になるかどうかなど、詳細は、現時点でまだ把握できないことも多いが、コロナウイルスの支援に前向きな姿勢が見える。
同社は、州政府とも連携し、要望が来ればすぐに対応できるように準備を進めている。
今回の発表について、同社はSNSにおいても情報発信を行っている。ダイムラー社の公式ツイッターアカウントでは、#COVID19のハッシュタグを使い、3Dプリンターを用いて支援できる体制にある、という旨を動画(ダイムラー社ツイッターアカウントに投稿されている)とともに発信している。
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トヨタやテスラも、コロナウイルス対策のために医療器具への生産に乗り出していると聞く。コロナウイルス感染拡大にあたって、自動車メーカーの積極的な姿勢が伺える今日だが、実際の体制・実績はまだ見えていない部分が多い。今後の動向に注目したい。
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3Dプリンタ―の”先進っぽさ”を感じさせる作りに男心をくすぐられる毎日。さまざまな業界にて活用されるアディティブ・マニュファクチャリングの今をお届けします!最近のニュースは、鳥を飼い始めたこと。