欧州発3Dプリンタースタートアップ、日本展開を視野に法人パートナーを募集。ソニーのクラファンサイトにて
ATLANT 3D Nanosystems社は、次世代型産業用3Dプリンター「Nanofabricator™」の法人パートナー募集を7月1日(木)より開始した。募集はソニーが運営するクラウドファンディングとEコマースのサービスを兼ね備えたサイト「First Flight(ファースト・フライト)」に掲載。(写真イメージ/出典:pixabay)
ATLANT 3D Nanosystems社について
ATLANT 3D Nanosystems社は、デンマーク工科大学(Technical University of Denmark)発のスタートアップとして2018年に設立。現在、デンマーク・コペンハーゲンに拠点をおき、「素材を原子単位に分けてマイクロデバイスやナノデバイスのオンデマンド印刷を実現する」というミッションの下、マイクロデバイス・ナノデバイスを製造する3Dプリンターの開発・製造・販売を行っている。
今回、ATLANT 3D Nanosystems社は自社の技術を活用したプロトタイピングやサンプル製造を目的に、その技術を日本市場に広めるパートナーを公募。今後、日本市場への展開を積極的に行っていく。
ミクロレベルのオンデマンド製造可能な3Dプリンター「Nanofabricator™」シリーズ
ATLANT 3D Nanosystems社が提供する次世代型産業用3Dプリンター「Nanofabricator™」は、ALD技術(原子層堆積)を採用し素材を原子に分けて堆積しながら印刷する特徴をもっている。また、マイクロリアクター(微小化学反応器)を活用することにより、素材の原子層を表面上で直接堆積する。そのため、ミクロレベルの精度を求められる製品やパーツのオンデマンド製造が可能となる。
また、素材の原子層を表面上で直接堆積する事が可能なことから、マイクロデバイスやナノデバイスの製造に必要な工程を削減し、製造時間とコストを削減する。さらに、ATLANT 3D Nanosystems社は、少量かつ希望の素材や数量でプロトタイピングが可能なため1つのサンプル製造からも注文できる。
「Nanofabricator™」は現在2シリーズ展開している。
Nanofabricator TM 2
- 最大4つの材料の順次堆積
- 最大100x100mmのサンプルサイズ
- 急速な堆積(最大100mm / s)
Nanofabricator TM 2
- 最大6つの材料の順次堆積
- 最大150x150mm / 300x300mmのサンプルサイズ
- 急速な堆積(最大500mm / s)
Nanofabricator™印刷事例
- センサーの上にプラチナの薄いフィルムをドッキング
- 反射防止/反射オプティカルコーティング加工
- メモリー、ニューロモルフィック端末上への電磁的・超電導素材の加工
写真の出典:ATLANT 3D Nanosystems社
関連情報
3Dプリンターの繊細で創造性豊かなところに惹かれます。そんな3Dプリンターの可能性や魅力を少しでも多くの人に伝えられるような執筆を心がけています。