フットウェア・スタートアップ「Syntilay社(シンティレイ)」は、宇宙空間におけるシューズデザインという前例のないプロジェクトを推進している。同社はリーボックの共同創業者であるジョー・フォスター氏からの支援を受けており、宇宙関連企業2社と連携して事業を展開中である。この取り組みの中核を担うのは、Syntilay社の創業者兼最高経営責任者(CEO)であるベン・ワイス氏である。同氏は、人工衛星上に配置された人工知能(AI)エージェントを用い、宇宙空間においてシューズのデザイン画像を初めて生成する計画を明らかにした。(上部画像はSyntilay社製シューズのモックアップ。出典:Syntilay社)
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AIと3Dプリンターによる靴づくり、ついに宇宙へ
Syntilay社はこれまでも、地球上においてAIと3Dプリンターを活用したカスタムシューズの設計および販売を手がけてきた。今回のプロジェクトでは、それをさらに一歩進め、宇宙空間で生成されたデザインデータを用いる構想を掲げている。
Syntilay社の記事は以前シェアラボニューでも取り上げている。併せてご覧いただきたい。
AIが宇宙で描くシューズデザイン、3Dモデルから2D画像まで対応
プロジェクトの概要によれば、AIは宇宙空間においてシューズの3Dモデル、パターン、質感などに関する設計データを生成する。人工衛星の処理能力に制約がある場合には、3Dデータではなく2D画像の生成にとどめる方針である。
3Dプリンター製カスタムシューズが約2万円台で登場へ
こうして得られたデザインデータは地球に送信され、ユーザーの足のスキャンデータと統合される。その後、3Dプリンターを用いて実際のシューズとして製造される仕組みである。製品価格は200ドル程度(日本円で約2万9000円)を予定している。
Syntilay社が挑む“宇宙発シューズ”という価値提案
このように、Syntilay社が進めるプロジェクトは、商業的成功よりも話題性と先進的技術の活用を重視したものであり、フットウェア業界における新たな価値創出を狙った挑戦であると言える。
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今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。
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