TWG Motorsports傘下のレーシングチームであるAndretti Global(アメリカ合衆国・インディアナ州)は、長年のパートナーであるStratasys(アメリカ本社:ミネソタ州エデンプレーリー)との複数年契約の延長を発表した。Stratasysは、引き続きAndretti INDYCARの「公式3Dプリンティングパートナー」を務める。(上部画像はStratasysのプレスリリースより。出典:Stratasys)
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Stratasys技術が支えるAndretti INDYCARの現場力と開発スピード
Andretti INDYCARは、2018年からStratasysとの技術提携のもと、Stratasys F370およびFortus 450mcを含む産業用3Dプリンターや各種サービスを導入し、エンジニアリングおよび生産活動を支援してきた。Stratasysの高度な材料技術と造形能力により、プロトタイピング、治具・工具の製作、部品の生産が加速され、例えば、空圧シフトバルブブロックを冷却する「RVB冷却シュラウド」、ステアリングシステムのセッティング時に使用する「ステアリングホイール設置用治具」、ヘルメット冷却アダプター、ダンパースプリングのアジャストツールなどが製作されている。
新本拠地ラボの設計にも参画、ブランド露出も継続へ
Stratasysは、プリンター、材料、ソフトウェア、サービスの提供に加え、チームの新本拠地に設けられる最先端の3Dプリンティングラボの設計にも重要な役割を果たす予定である。契約延長に伴い、Stratasysのブランドロゴは、今後もAndretti INDYCARのホンダ車両すべてのタイヤランプ側面に掲出される。
両者が語る提携の意義。性能向上と技術革新への期待
Stratasys 商業担当責任者 リッチ・ギャリティはこう述べている。
「Andretti Globalとの継続的なパートナーシップは、モータースポーツ分野における付加製造技術の革新性と重要性を明確に示すものである。我々の最新の3Dプリンティング技術は、チームの性能向上、開発の迅速化、競争力強化に大きく貢献できると確信している。」
一方、Andretti Global エンジニアリングマネージャー スコット・グレイブスはこう述べる。
「Stratasysとのパートナーシップ拡大は、Andretti Globalにおけるアディティブマニュファクチャリングの能力を飛躍的に高めるものだ。同社の最先端技術により、より短い納期、より複雑な形状、高品質な部品の製作が可能となり、INDYCARレースの過酷な要求にも対応できるようになる。」
提携延長で加速する現場対応力と競技力強化
Andretti GlobalとStratasysの提携延長は、モータースポーツにおける3Dプリンティング活用の深化を象徴している。特に高精度・短納期が求められるINDYCARでは、Stratasysの技術が競技力向上に直結する。今後は新本拠地の3Dプリントラボ設立により、現場での即時対応力がさらに強化される見通しだ。
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