立花エレテックの「色のないご提案」の魅力
CEATEC2019にファクトリーオートメーション商社の株式会社立花エレテック(以下、立花エレテック)のブースがあった。「3Dプリンティングでのモノづくり」は同社が掲げている三本柱のうちの一つ。今回の取材では、「まさに今が旬!」という熱を感じる説明がいただけた。
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Q:どんなご活動をされていますか?
樹脂であればこんな方式、金属であればこんな方式……と、3Dプリンターには、造形素材と利用用途によって適性があります。日進月歩の分野ですので、さまざまな製品や方式が出てきていますが、それらの各特徴をわかりやすくご案内していくことこそ私たちの仕事です。
たとえば入門用の35万円の3Dプリンターは、造形材料も安くサンプルを作ると1個200円のワークで造形できるのですが、1000万円する精密造形ができる3Dプリンターでは造形材料も高価なので、ワーク当たりの単価が1個2000円になることがあります。このように用途に応じて費用対効果が大きく変わりますので、賢い活用方法をご提案できるよう心掛けています。
特定のメーカーの代理店というわけではないので、特定メーカーの色に染まっていない「色のないご提案」ができるかと思います。
Q:どんなご相談が多いですか?
やはり治具関連は注目が集まっています。また金属3Dプリンター関連は、今までは「できません」とお伝えしていたものが、メーカーさんがどんどん実現させてきているので、お客様も「いまどんなことできるの?」を聞かれる場合も多いです。さらに、一桁プリンター本体の価格が下がってきており、造形サイズも拡大しています。いまもう一度旬の機能を確認いただければと思います。
Q:いろいろ造形サンプルが並んでいますが、特におすすめのものを教えてください!
わかる人がみれば驚いていただけるのがこちら。中が銅で外側が違う金属で造形されています。
こちらは樹脂の金型で金属板をプレス加工する用途で利用できます。強度的には300ショット打つことができ、 試作用途には充分な強度を持っていると思います。また小ロット生産にも効果が見込めるでしょう。造形材料の費用は30万円台ですので金型に比べて圧倒的なコストパフォーマンスが期待できます。
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立花エレテックについて
立花エレテックはFA領域を得意とする技術商社で 2019年3月期の売上高は1828億円。「3Dものづくり普及促進会」で事務局を務め 近畿経済産業局が主導する産学官連携の「Kansai-3D実用化プロジェクト」と連携するなど、 3D関連技術を活用したモノづくりの推進に積極的な企業だ。難しい事をわかりやすく伝えてくれる姿勢や説明員の方の話にもあったが、特定メーカーに偏らない「色のないご提案姿勢」が好印象だった。
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2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。