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米海軍、液体金属ジェッティング3Dプリンターを艦上に導入し、高強度アルミニウム合金部品の造形に成功

米海軍のUSSサンディエゴ

米海軍は、海上での運用を見据えた技術として、ADDiTEC社(米国 フロリダ州)が開発した液体金属ジェッティング(LMJ)技術を採用したElemX 3Dプリンターを用いて、艦上で実用部品の造形に成功した。この最先端のLMJ技術は、特に高強度アルミニウム合金Al-6061などの積層造形において、重要なマイルストーンを達成した。(上部画像は米海軍の「USSサンディエゴ」出典:ADDiTEC社)

海上での3Dプリント成功、米海軍がElemXプリンターで機能部品の造形と性能確認

最近、海軍の艦船であるUSSサンディエゴが母港サンディエゴに停泊している間、海軍の乗組員がコンテナ式ElemX 3Dプリンターを使用して、必要な部品の造形を実施した。海上という過酷な環境下でも、この造形プロセスは驚くほど効率的かつ簡便であった。造形された部品は品質と性能について評価が行われ、その結果、当該部品は意図した用途において問題なく機能することが確認された。

USSサンディエゴでElemXにより造形されたアルミニウム6061部品
USSサンディエゴでElemXにより造形されたアルミニウム6061部品(出典:ADDiTEC社)

海軍大学院(以下、NPS)と先進製造研究教育コンソーシアム(以下、CAMRE)は、最先端の3Dプリンティング技術、特にElemX 3Dプリンターの活用推進において重要な役割を果たしている。海上環境における積層造形の運用上の利点を示す革新的なユースケースのテストと研究に焦点を当てていて、NPSとCAMREは、ElemX 3Dプリンターの能力を活用し、海上で必要な部品をオンデマンドで製造することで、物流上の課題に直接対処できるコンポーネントやシステムを開発し評価することに成功している。これは、USSサンディエゴにおけるElemX 3Dプリンターの配備によって実証され、重要部品の製造により修理時間を短縮し、船の運用準備と効率を向上させた。この研究は、リモートや戦闘状況における海軍の適応性およびサプライチェーンの強靭性を向上させる3Dプリンティングの広範な影響についても探っている。

ADDiTEC社は、海軍の厳格な要件に対応するため、ElemX 3Dプリンターの能力を磨き上げることに多大な努力を注いできた。堅牢で使いやすいソリューションの開発に注力した結果、実装の成功と米海軍の乗組員からの好意的な評価により、その成果が証明された。

ADDiTEC社のCEO、ブライアン・マシューズ氏は以下のように述べる。

当社の3Dプリンティング技術が海上運用の特定のニーズに応えられるよう、これまで全力で取り組んできた。また、信頼性と効率性をさらに向上させ、どのような作戦要求にも完全に対応できるよう改善を続けている。海上で機能的な部品の造形が成功したことで、私たちの努力が実を結んだことに非常にやりがいを感じている。今後も海軍との協力関係を継続し、新たに開発したハイブリッドシリーズにおいてLMJ技術の発展に注力する。このシリーズは、積層造形と切削加工をシームレスに統合した単一の装置である。

コンテナ型ElemX
コンテナ型ElemX(ADDiTEC社)

高強度アルミニウム合金部品を必要に応じて造形できる能力は、米海軍が資源管理や保守上の課題に対処する方法を劇的に変革する。この進展は、従来のサプライチェーンへの依存を軽減し、対立する物流シナリオにも対応することで、遠征および分散型海上部隊にとって戦略的優位性を提供するものである。

ADDiTEC社について

ADDiTEC社は、幅広い産業に向けた先進的なソリューションを提供する積層造形技術のリーディングイノベーターである。同社の最先端3Dプリンターは、品質、信頼性、使いやすさに重点を置き、航空宇宙、防衛、医療、消費財など、各用途のユニークな課題に応えるよう設計されている。

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