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デスクトップメタル社、PureSinter™高純度真空炉を発表

PureSinter™高純度真空炉

デスクトップメタル社は、PureSinter™高純度真空炉を発表した。急速冷却機能を備え、チタン部品の性能向上も確認されている。PureSinter™は6月25日〜6月27日にロサンゼルスで開催されるRapid + TCTイベントで初公開される。(上部画像はデスクトップメタル社の「PureSinter™高純度真空炉」出典:デスクトップメタル社)

PureSinter™の特長

PureSinter™は、15.8リットルのレトルト容量を持ち、AMや従来の製造方法(MIMなど)で作られた金属部品のデバインド(脱脂)と焼結を一度に行うことができる点が特長である。特許出願中の設計により、ppb(10億分の1)レベルの高純度環境を実現し、高性能な焼結プロセスを低コストで提供する。また、シンプルな操作性とメンテナンスの容易さも魅力の一つである。

高純度真空炉は、金属部品の焼結において優れた性能を発揮する。真空炉内は高純度な環境が維持され、部品の不純物混入を最小限に抑えることができ、焼結された部品は高い機械的特性と化学的純度を保つ。また、温度制御も精密で、最適な焼結温度を維持することで部品の強度と耐久性を向上させることが可能である。さらに、効率的なエネルギー消費設計により、運用コストの削減にも寄与する。

急速冷却機能とチタン部品への応用

搭載されている急速冷却機能は、焼結プロセスの終了後、部品を迅速に冷却。焼結部品の熱歪みや微細構造の劣化を防ぎ、最終製品の品質を高めることができる。17台以上のファンと天井から取り出せる通気口を備え、高価な水冷壁を使わずに、4時間以内に1,420°Cから200°Cまで冷却できる。急速冷却は生産サイクルを短縮し、製造効率を向上させる役割も果たす。この冷却技術は特に高精度な部品製造において重要であり、製品の一貫した品質管理を実現するために不可欠である。

また、真空炉は、チタン部品の製造にも適している。チタンは高強度・軽量であり、航空宇宙産業や医療分野で広く使用されているが、その加工は難しい。しかし、PureSinter™の高純度環境と精密な温度制御により、チタン部品の焼結が可能となり、優れた機械的特性を持つ部品が製造でき、従来の製造方法では達成困難だった高精度かつ高品質なチタン製品の提供が実現するとのことだ。現在14種類の金属粉末とバインダーの組み合わせで検証されており、今後さらに検証材料は追加され、今年第3四半期に出荷開始される予定。

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