EOSが新型金属3Dプリンター「EOS M4 ONYX」を発表

2025年12月3日

独の大手EOS社は、2025年11月18日にドイツで開催されたFormnext 2025で新型金属3Dプリンター「EOS M4 ONYX」を発表した。日本国内ではNTTデータ ザムテクノロジーズが国内の販売代理店として、2026年の第1四半期(1-3月)より取り扱いを開始するという。

レーザー粉末床溶融結合 L-PBF方式 の3DプリンターであるEOS M4 ONYXは、産業規模の拡大に対応する大型ビルドボリューム、高スループット、高信頼性およびサステナビリティを追求した設計を特徴としている。エネルギー、宇宙、防衛、航空、半導体などの高付加価値産業における実生産ラインでの安定稼働に対応した次世代機という位置づけだ。

■ 大判ビルドボリューム
  450×450×400 mmの造形サイズを実現し、大型部品や複雑形状の一体造形に対応。

■ 生産性向上とコスト低減
  ・ 6本の400W レーザー搭載モデルでは、従来比50%のスループット向上、
   最大30%の部品コスト低減を実現。
  ・ 上位モデル「FLX」では、4本の1kW レーザー(ビームシェーピング機能)による
   高出力造形で、造形速度と柔軟性を向上。

■ 優れたプロセス安定性
  ガスフローの均一化と積極的な温度管理により、造形品質を向上させ、造形サイクルを短縮。

■ 品質保証コストを低減
  統合型エラー検出機能により、品質保証コストを最大50%削減可能

■ サステナビリティへの対応
  粉末回収率90%以上を実現し、原材料コストと廃棄物を削減。
  有害な凝縮物を安全に処理し、消耗品の大幅削減を実現する新フィルターシステム
 「RFS Pro」を採用し、運用コストと環境負荷を低減。

■ 信頼性の高い稼働時間
  実績ある技術により、フルサービス契約で最大97%のシステム稼働率を実現。

■ 造形品質の向上
  EOS Smart Fusionでサポート材を最小限に抑え、表面品質を向上させ、後処理工程を削減。

■ デジタルワークフロー・自動化
  EOS Build+、Siemens の制御系、オープンAPIにより、造形準備から造形完了までの
時間を最大30%短縮。夜間自動起動、短時間のジョブ切り替えにも対応し、
生産ラインの自動化を推進。

■ 対応材料
チタンをはじめニッケル、ステンレスが順次適用され、主要金属材料を幅広くサポート。

■ EOS M4 ONYXのスペック
造形可能領域(xyz): 450×450×400mm
レーザー      : Yb-fiber laser 400W×6本
スキャン速度   : 最大7.0m/s
フォーカス径   : 約90 µm

EOS M4 ONYXは、エネルギー、防衛、宇宙、航空、半導体分野のような、要求の厳しい産業向けにニーズを満たすように設計されており、最先端のソフトウェアや統合された高度な周辺機器も取り入れている。

編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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