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3Dプリントペンは知育玩具を超えるかを考える

3Dプリントペン

3Dプリンターを考える際に忘れがちなのが3Dプリントペンと呼ばれる筆記具型のハンディーな3Dプリンターだ。フィラメントを熱で溶融しながらペンで立体を描くことができる。精緻な制御は苦手とすることもあり、発展途上中のガジェットでもある3Dプリントペンだが、製造するメーカーも選択肢も増えてきた。Amazonで購入可能な3Dプリントペンをいくつか紹介しながら現状と今後の発展の可能性を考えてみたい。(上部画像は3Dプリントペン。出典:MYNT3D)

知育玩具として魅力的な3Doodlerの子供向け3Dプリントペン

世界累計250万本以上売れているというヒットぶりをアピールするのが、3Doodlerだ。3Doodlerは史上初の3Dペンを開発した先駆的企業で、教育目的を打ち出している。ご覧のように3Doodlerのパッケージは未就学児用の知育玩具そのものだが、このペンの形状や分厚さは熱溶融する際の熱で子供が火傷しないようにする配慮されている。また重さもヤクルト1本分ということで、子供でも片手で長時間もって遊べそうな雰囲気を醸し出している。

3Doodlerの3Dプリントペン
3Doodlerの3Dプリントペン(出典:3Doodler)
高温にならない3Doodlerの3Dプリントペン
高温にならない3Doodlerの3Dプリントペン(出典:3Doodler)

出てきた樹脂フィラメントを指で修正もできるという安全面への配慮は嬉しい。使っている児童からの評価は高いようだ。

子供の工作からデザインプロジェクトまで。使い手を問わない自由な具現化ツールMYNT3Dの3Dプリントペン。

MYNT3の3Dプリントペン
MYNT3Dの3Dプリントペン(出典:MYNT3D)

MYNT3Dの3Dプリントペンは、調整可能な速度と温度設定を提供し、ユーザーが好みに応じてフィラメントの押し出し速度を自由に制御できる。ペンのディスプレイにより、130~230°C の範囲で正確な温度調整が可能ということだが、通常の推奨温度よりも少し低めで設定することが推奨されている。3色のPLAフィラメントと電源が付属するMYNT3Dの3Dプリントペンは、シームレスなクリエイティブ体験に必要なツールが含まれている。

MYNT3Dの3Dプリントペン
MYNT3Dの機能・操作性(出典:MYNT3D)

子供の夏休みの宿題で注目を集めたということだが、ラフを描く感覚で捉えるのが良いようだ。3Dプリンターも利用しているガチ勢は補修用に使っているようで、意外と評価が高い。単体では使いにくいツールも補完的につかうことで他にはない便利さを提供できるようだ。

UVライトを使って硬化させるタイプの3Dプリントペン、3Dドリームアーツペン

3Dドリームアーツペンは熱ではなく、UVライトを使って樹脂を硬化する方式だ。完全に子供むけのおもちゃといったパッケージだが、熱を使わない光硬化性樹脂での立体表現を楽しむことができる。様々な色の10本のペンが入っており、価格も比較的安価で手に入りやすい。

3Dドリームアーツペン ワールドクリエイトセット
3Dドリームアーツペン ワールドクリエイトセット(出典:メガハウス)

硬化するのを待つ時間もあり、少し難易度は高いようだが、さまざまな色の10本のペンが入っており、価格も比較的安価で手に入りやすい。

現段階では3Dプリントペンは補完的なツールか

今回、3つほど日本でも購入可能な3Dプリントペンを取り上げた。いずれも単体の造形装置としての機能は限定的で、知育玩具もしくはちょっとした補修ツールの領域をでるものではないようだ。しかし補修ツールとしての活用をみるように現状の性能にあわせた効果的な使い方を思いつくユーザー層の発想の柔軟さ、創意工夫は今後の活用方法の多様化を予感させる。よりコンパクトにより使いやすくなることで、用途はどんどん広がっていく可能もある。

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今回の記事に関連するものとして、ShareLab NEWSで過去に取り上げた記事を3つピックアップして紹介する。以下の記事もぜひあわせてご覧いただきたい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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