出力サイズの限界を超える!Bfullの超大型3Dプリントサービス22台の3Dプリンターによる新たな製造アプローチ

2025年6月6日
Bfullのプレスリリースより。

株式会社Bfull(愛知県一宮市、以下、Bfull)は、2025年6月9日に「超大型3Dプリント MAX」サービスを開始する。大型部品は複数部品に分割し後に組み立てるというアプローチは従来から行われていたが、分割し組み立てるための設計ノウハウや実施工数は無視できない要素だ。また実際に複数台の装置で造形し組み立てるとなると、装置の癖による微妙な仕上がりの違いや、造形時の反りやゆがみをおさえ、組み立てても齟齬が出ないように仕上げていくかなどノウハウが求められる。実績とノウハウのあるサービスビューロならではのサービスといえるだろう。(上部画像はBfullのプレスリリースより[建築関連模型・展示会用モックアップ造形物]出典:Bfull)

同時多機プリントシステムの特徴

本サービスの主な特徴は、国内最大級の産業用光造形(SLA)3Dプリンター22台を同時稼働させる「同時多機プリントシステム」である。独自の高精度なパーツ分割・接着技術を組み合わせることで、これまで困難とされていた超大型造形物の短期間製造を実現している。

自社販売ZRapid iSLA 22台の生産体制
自社販売ZRapid iSLA 22台の生産体制。(出典:Bfull)
複数パーツを同時出力。(出典:Bfull)
複数パーツを同時出力。(出典:Bfull)

製造能力の具体例

対応可能なプロジェクト

  • 巨大フィギュア(1,200×900×600mm): 8営業日/約70万円
  • 車用バンパー(1,800×550×800mm): 12営業日/約150万円
  • 精算機モデル(1,200×430×350mm): 15営業日/約120万円(塗装含む)

伝統技術の応用

大型パーツの接合において、日本の伝統的な木造建築技術「蟻継(ありつぎ)」の考え方を応用している点が特筆される。美観と強度の両立を目指す独自のアプローチとして注目に値する。

事業展望とサービス詳細

同社は、光造形3Dプリントが従来の製造工法に代わる新たな標準となることを目指している。初年度は月間2件程度の受注を想定し、3年以内に年間5,000万円規模の事業拡大を見込んでいる。

  • サービス名: Bfull 超大型3Dプリント MAX
  • 開始日: 2025年6月9日
  • 最大対応サイズ: 全高3m超(組立後)
  • 対象用途: イベント展示、モックアップ、フィギュア、自動車部品試作、建築模型など
  • 対応エリア: 全国(配送対応可)
  • サービスURLhttps://3dprinter.be-full.jp/3dprint-max/

Bfullの取り組みは、3Dプリント技術の可能性を拡大し、製造業界に新たな選択肢をもたらす試みとして評価できる。

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