高いコストパフォーマンスと大型造形を可能とした3Dプリンター「Ender3 S1 Plus」を国内販売へ-サンステラ
中国の3DプリンターメーカーShenzhen Creality 3D Technology製の「Ender3 S1 Plus」が、国内代理店サンステラより販売開始する。コンシューマー向けに拘ったEnder3 S1 Plusの特徴についてご紹介する(写真は Ender3 S1 Plus 出典:サンステラ)
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中国の3Dプリンターメーカー「Shenzhen Creality 3D Technology」とは
Shenzhen Creality 3D technologyは2014年に創業した中国の3Dプリンターメーカーだ。コストパフォーマンスに優れたコンシューマー向け3Dプリンターを多く取り扱っている。
幅広い技術に通じ、熱溶融堆積(FDM)だけでなく、光造形3Dプリンターも販売している。
今回国内での販売が決まった「Ender3 S1 Plus」は、Enderシリーズが持つ高いコストパフォーマンスに加え、300mm×300mm×300mmの大型造形をも可能とするFDM方式の3Dプリンターだ。
コンシューマー向けに拘った、誰でも使いやすい3Dプリンター「Enderシリーズ」
徹底的にコンシューマー向けに拘ったEnderシリーズは、シンプルな外観と使いやすいインターフェイスを両立し、誰でも使いやすい3Dプリンターとなっている。
パーツが少ないため組み立ても簡単だ。故障部品も交換が容易であり、拡張性も高い。様々なメーカーのサードパーティパーツを利用することができる。
さらに、Ender3 S1 Plusでは、96%完成した状態で梱包され出荷されるため、組み立て時間が大幅に短縮された。初代Ender3で2時間程度必要であった組み立て時間は1/8に短縮され、15分で組み立てることができる。
パーツの交換や組み立てが前提となっている3Dプリンターでは、パーツ自身の微妙な違いや嚙み合わせによって、上手く動作しなくなることが少々怖い。精密な動作が必要となる3Dプリンターでは、0.1mmのズレでも致命的な製造ミスを生む。しかし、Ender3 S1 Plusでは、独自のレベリング補正技術で、そうした心配を解消可能だ。CR-Touchと呼ばれる水平レベル補正機能は、面倒な手動レベリングを必要とせず、誰でも簡単に、自動でレベリングを行ってくれる。
また、ダイレクト式エクストルーダーを採用していることも特徴だ。
エクストルーダー(フィラメントの押し出し吐出機構)は、プリントヘッドに直接搭載されるダイレクト式と、プリントヘッド外部に取り付けられるボーデン式がある。ダイレクト式は、プリントヘッドに近い分、吐出が安定し、材料選択の幅が広がる。一方で、プリントヘッドが重くなるため、プリントヘッドを高速に動かすと動作機構における機械部品の損耗が激しい。この問題に対し、Ender3シリーズでは、X軸とY軸で駆動方向を分割し、機械部品の損耗を抑えている。
Ender3シリーズのプリントヘッドは横方向にしか動けない。縦方向の移動は土台(サポート材、ラフト、プレートなどとも呼ばれる)で行う。これにより、プリントヘッドを縦横自在に動かす駆動装置が必要ない。駆動装置は1方向のみに動くシンプルなもので良く、より強靭で安定性の高い駆動装置を使うことができる。
サンステラとは
Ender3 S1 Plusは、株式会社サンステラが総代理店となり、国内でも販売を開始した。サンステラでは、Ender3 S1 Plusで必要となる各種パーツやフィラメントを販売しており、ユーザーのものづくりをサポートする。
日本語のマニュアルも同梱し、使用方法に関するアフターサービスも行っている。
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