3Dスキャン技術で蘇る！フルカラー3Dプリンターでリアルすぎるステッカー ― キャステム社

2024.10.22

映画撮影で実際に使用されたゴジラスーツを3Dスキャン技術によって精密にデジタル化し、そのデータを基に制作された「ゴジラステッカー」が、驚異的なリアルさで話題を集めている。このステッカーは、株式会社キャステムの「History Maker」プロジェクトの一環として製作され、同社の高い技術力がふんだんに活用されている。（上部画像はキャステム社のプレスリリースより。出典：キャステム社）

1 3Dスキャンで蘇るゴジラスーツの魅力
2 フルカラー3Dプリンターで忠実に再現
3 3Dスキャン技術の可能性
4 リバイバルコンテンツの新たな形
5 ラインナップは3種
6 キャステム、3Dスキャンの関連記事

3Dスキャンで蘇るゴジラスーツの魅力

3Dスキャン技術を駆使し、ゴジラスーツの細部まで忠実にデジタルデータ化することで、映画ファンにとってはまるで本物のゴジラが目の前にあるかのような感覚を味わえる。映画で使用されたオリジナルのスーツは、長い年月を経て劣化が避けられないが、デジタル技術により、その姿は永久的に保存され、再現が可能となった。特にゴジラスーツは、映画史において特別な位置を占めるものであり、そのデジタル復元はファンにとって感動的な出来事である。

フルカラー3Dプリンターで忠実に再現

キャステム社は、精密鋳造技術を核にしており、そのノウハウが今回の「ゴジラステッカー」にも生かされている。まず、ゴジラスーツを精密に3Dスキャンし、そのデータを基にステッカーのデザインを制作。ゴジラスーツ特有のシワや表面の凹凸、質感までを忠実に再現するため、最新のデジタルファブリケーション技術が用いられた。その精密な顔データを最先端のフルカラー3Dプリンター「Stratasys J850」で立体化して製作、ゴジラの顔の形状や色彩データを忠実に再現し、そのままプリンターで出力する。結果として、まるで映画のシーンから飛び出してきたかのようなリアルなステッカーが完成した。

3Dスキャン技術の可能性

今回のゴジラスーツの3Dスキャンには、物体の表面を高精度で読み取る技術が使われており、そのデータを基にして立体的な再現が可能になった。3Dスキャン技術は、工業製品の検査や医療、文化財の保存など、多くの分野で活躍しているが、エンターテインメント業界においてもその可能性が大きく広がっている。映画の小道具や衣装などをデジタル化することで、貴重な物品の保存や新たなグッズ開発が容易になるだけでなく、バーチャル環境での再利用も可能になる。今後、他の映画キャラクターやアイテムにも3Dスキャン技術が応用されることで、映画業界全体が新たな価値を創出することが期待されている。

リバイバルコンテンツの新たな形

3Dスキャン技術を活用した「ゴジラスーツ」のステッカー制作は、映画業界におけるリバイバルコンテンツの新しい方向性を示している。従来の映画関連グッズは、平面的な印刷や簡単なフィギュアが主流だったが、今回のような高精度なデジタル復元技術を利用することで、よりリアルで質の高い商品が制作できるようになった。特に「History Maker」プロジェクトは、過去の象徴的な映画キャラクターや小道具を現代に蘇らせる試みとして、業界内で大きな注目を集めている。

ラインナップは3種

ゴジラスーツの3Dスキャンデータを基に制作されたステッカーのラインナップは「ゴジラ（2000）」、「ゴジラ（2001）」、「ゴジラ（2002）」の3種である。ステッカーは再剥離可能であり、スマートフォンやノートパソコンなど、どこにでも何度でも貼ることができる。今回のキャステムの「History Maker」プロジェクトにより、このような革新的な商品が次々と登場することで、今後もリバイバルコンテンツの分野はさらなる発展を遂げるだろう。