Axtra3D社、HZGグループ主導で975万ドル（約15億円）のシリーズAラウンドを完了

2024.11.20

2024年11月11日、Axtra3D社（ノースカロライナ州）は、HZGグループを主導投資家として、シリーズAの資金調達ラウンドで総額975万ドル（約15億円）を達成し、そのうち450万ドル（約7億円）を新たに調達したことを発表した。（上部画像はAxtra3D社のプレスリリースより。出典：Axtra3D社）

1 Axtra3D社の成功と成長を支える特許技術とグローバル戦略
2 革新技術HPSとTruLayerを搭載した『Lumia』シリーズが3Dプリント業界に変革をもたらす
3 顧客サポート強化とグローバル展開を加速するAxtraアカデミー
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Axtra3D社の成功と成長を支える特許技術とグローバル戦略

今回の投資は、Axtra3D社の特許技術「ハイブリッド・フォトシンセシス（HPS）」、顧客志向の柔軟なビジネスモデル、そして主要なグローバル材料プロバイダーとのパートナーシップに支えられた強固な素材エコシステムによる成功と成長する影響力を示すものである。イタリアのヴィチェンツァにも第2拠点を設立しており、この資金はAxtra3D社の世界市場拡大、製品ポートフォリオの拡充、アフターサポート強化において重要な役割を果たす見込みである。

HZGグループのCEOであるフランク・カーステン・ヘルツォーク氏は、以下のように述べた。

「Axtra3Dは我々のAM分野で最も成功した投資先のひとつである。AM業界が大きな変化を迎える中、Axtra3Dは設置台数と応用範囲を拡大し、現在の市場ニーズに応えるソリューションを提供している。経験豊富なAM経営陣が困難な時期にも柔軟に企業を導いており、革新性と市場ニーズへの対応力には特に感銘を受けている。新たな資本により、北米や欧州を超えてさらなる技術発展を加速させ、AM業界で競争力ある存在だけでなく、リーダーとしての地位を確立する可能性が高まると確信している」

革新技術HPSとTruLayerを搭載した『Lumia』シリーズが3Dプリント業界に変革をもたらす

2023年にAxtra3D社は、特許取得済みのハイブリッド・フォトシンセシス（以下、HPS）とTruLayer技術を基盤とする主力製品「Lumia」シリーズを発表した。HPSは、樹脂を使用するステレオリソグラフィー（以下、SLA）とデジタルライトプロセッシング（以下、DLP）の利点を統合し、高解像度の光投影と精密なUV制御源を用いた高効率の印刷プロセスを提供し、従来のSLAよりも最大20倍の速度で優れた精度と表面品質を実現する。従来の方式が速度と品質のどちらかに妥協する傾向がある中で、HPSは高いスループットと細部までの優れた精度を両立している。TruLayer技術は、レイヤーの均一性を向上させ、従来の層ごとに発生する印刷アーティファクトや機械的弱点を最小限に抑えることで、強度に優れた滑らかな仕上がりと高い耐久性を実現している。この独自のハイブリッドアプローチは幅広い材料に対応し、3Dプリント業界における画期的な革新をもたらしている。

短期間で、Axtra3D社は4種類のコンセプトおよび少量金型印刷ソリューション、シリコンの真実印刷、エンドユース用のコネクタ、歯科技工所向けの特殊製品などを展開するに至った。

Axtra3D社の創業者兼CEOであるジャンニ・ツィテリ氏はこう述べる。

「HZGグループが我々のビジョンと事業を引き続き信頼し支援してくれることに深く感謝している。我々の目標は、Axtra3Dを自己持続可能で財政的に責任ある企業へと成長させることであり、この新たな資金調達は、そのビジョンを実現するための経営陣のコミットメントを再確認するものである。厳しい状況下でも成長を遂げることができることを証明している」

顧客サポート強化とグローバル展開を加速するAxtraアカデミー

この資金は、顧客サポートインフラ「Axtraアカデミー」の強化に大きく充てられる予定である。同社のアプローチは、サービスビューローから大規模な製造業者まで、多様な顧客のニーズに対応する柔軟なビジネスモデルによって特徴付けられており、これらのモデルは主要なグローバル材料プロバイダーとの広範なエコシステムによって強化されている。これにより、顧客は様々な用途向けに認定された高性能なソリューションを幅広く利用できる。