高性能光造形3Dプリンター「PartPro150xP」をオープンレジン化し数量限定発売へ-XYZプリンティングジャパン
XYZプリンティングジャパン株式会社(以下、XYZ社)は、高性能光造形3Dプリンター「PartPro150xP」をオープンレジン化し、台数限定で本日5月10日より発売を開始した。日本市場に最適な材料開発を目的とし、国内化学メーカーを対象として展開予定。
(写真は3Dプリンター「PartPro150xP」/XYZ社より引用)
国内化学メーカーを対象に、他製品の光造形用レジンも使用可能に
近年、3Dプリンター市場における使用用途は多岐に渡っており、自社純正3Dプリント材料のみで市場ニーズに全て対応することは難しくなってきている。そのため、XYZ社は材料開発で専門的なノウハウを持つ企業との協業を積極的に展開している。昨年12月に自動車業界向け材料をあつかう企業との協業についてShareLab編集部でご紹介しているので併せてご覧いただきたい。
今回の「オープンレジン化」はその一環として実施。オープンレジン化とは、3Dプリンターは通常メーカー純正レジン(材料)の使用が推奨されているが、オープンレジン化された3Dプリンターであれば他社製レジンも使用可能となる。オープンレジン化対応するPartPro150xP は、150×150×200mmの造形エリアを有するSLA方式の3Dプリンターで、販売先は国内に拠点を構える化学メーカーを想定している。
■プリント技術
光造形方式(SL技術)
■プリントボリューム (幅x奥行x高さ)
150 × 150 x 200 mm
■積層ピッチ
25 / 50 / 100 / 200 ミクロン
■本体サイズ (幅x奥行x高さ)
280 x 360 x 625 mm
■本体重量
15.5 kg
販売価格は現行機種と同一の437,800円(税込/送料別)とし、10台限定の発売。オープンレジンを可能にする「スマートタグ」が付属する。これにより、レジンを開発している化学メーカーがPartPro150xPに対応したレジンの開発、既存のレジンがPartPro150xPに合うか試してもらい、将来的にはXYZ社純正材料として採用してもらうことも想定している。
XYZ社は本施策をきっかけとし、日本のものづくり市場にとって最適な材料やサービスを提供していくとのこと。XYZ社ディレクターの佐藤氏は今回のオープンレジン化での展望を以下のようにコメントしている。
化学メーカーにご活用していただき、将来的にはXYZ社純正材料として採用することも想定しています。産業用3Dプリンターにとって重要なのは材料です。オープンレジンによって、国内市場でニーズの高い「耐候性」や「耐薬品性」などに優れたレジン開発が進むことを期待しています。
XYZ社 ディレクター佐藤 一幸氏
XYZプリンティングジャパンとは
2013年に新金寶グループの事業会社として設立。コンシューマー向け3Dプリンターを中心に製造販売を行い、現在では出荷台数グローバルシェアNo.1の実績を誇る。2018年に産業用3Dプリンター市場に参入。コンシューマー3Dプリンターで培ったノウハウを生かした高品質かつ低価格な製品展開を行っている。
関連情報
3Dプリンターの繊細で創造性豊かなところに惹かれます。そんな3Dプリンターの可能性や魅力を少しでも多くの人に伝えられるような執筆を心がけています。