相合家具製作所が大型3Dプリンター導入 ― 新事業「SOGOKOBO」で家具製造に革新

株式会社相合家具製作所(大阪府八尾市、以下、相合家具製作所)は、株式会社ExtraBold(東京都豊島区、以下、ExtraBold)が開発した大型ペレット式3Dプリンター「EXF-12」を導入し、3Dプリンティングを基盤とした新たな家具製造事業「SOGOKOBO(ソウゴウコウボウ)」を本格始動させた。創業60年超の歴史を誇る相合家具製作所は、これまでオフィス、飲食、ホテル向けの業務用家具を手がけてきた。だがこの度、従来の枠組みを超えた挑戦として、3Dプリンターによる家具・インテリア製造の領域へと大きく舵を切った。(上部画像はEXF-12を使ってSOGOKOBOで制作されたサウナベッド 。出典:相合家具製作所)
目次
一貫製造体制と大型3Dプリンターが実現する次世代家具づくり
「SOGOKOBO」の最大の特徴は、デザインから出力、強度試験に至るまでの一連の工程をすべて自社内で完結できる点にある。これにより、従来の製造方法では実現困難だったスピードと柔軟性を手にした。また、原寸大の家具出力が可能な大型3Dプリンターの導入により、ダイナミックかつ有機的なデザインの家具づくりも可能となっている。

多角的な事業展開と人材育成で3Dプリンティング導入を加速
「SOGOKOBO」では、以下の事業展開が計画されている:
- BtoBおよびBtoC市場向けのインテリア・家具の製造と販売
- 顧客の要望に応じたオーダーメイド造形サービスの提供
- 新素材や造形技術の研究開発によるサステナブルなものづくりの追求
さらに、「EXF-12」の導入に先立ち、相合家具製作所の担当者2名がExtraBoldが運営する3Dプリンティング技術習得ジム「BOLDGYM」に参加。3Dデータの作成技術およびプリンター操作スキルを集中的に習得した結果、導入後すぐに円滑な運用が実現した。
クリエイティブネットワークと共創で生まれる新たな価値
ExtraBoldは、単なる装置の提供企業ではなく、ユーザーが自らのクリエイティビティを存分に発揮できるようにする支援ネットワークを整備している。相合家具製作所もこのネットワークを活用し、外部デザイナーやアーティストと連携したプロダクト開発を進めている。また、「BOLDGYM」内のユーザーコミュニティとも連携し、技術・アイデアの相互発展を図っている。

家具業界に革新をもたらす「SOGOKOBO」持続可能な未来への一歩
こうした取り組みは、3Dプリンティング技術が家具業界にもたらす可能性を広く発信するだけでなく、循環型社会の実現や新たな製造モデルの提示という観点からも意義深い。
相合家具製作所の「SOGOKOBO」は、これからの家具づくりにおける新しい常識となるかもしれない。その動向から目が離せない。


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