国産レジンとして初の医療機器クラスⅡ薬事認証を取得

2025年10月27日
ダイレクトプリントアライナー用レジン(販売名:TrueForm Clear Aligner)
ダイレクトプリントアライナー用レジン(販売名:TrueForm Clear Aligner)出典:コアフロント

コアフロント株式会社(東京都新宿区、以下、コアフロント)は、3Dプリンターによって直接出力し製造する「ダイレクトプリントアライナー」に対応した新規レジン「TrueForm Clear Aligner」で、医療機器クラスⅡの薬事認証を取得した。本製品は、独自の材料設計と国内生産体制により、従来課題であった安全性・コスト・機能性の問題を同時に解決し、安定した品質供給を可能にしたものである。この認証取得により、矯正歯科分野における次世代治療技術の実用化がさらに進むことが期待される。

背景

アライナー矯正はここ数年、世界的に急速な拡大を見せている。従来は歯列模型に既成のシートを圧接する手法が主流であったが、3Dプリンターで直接アライナーを造形する「ダイレクトプリントアライナー」が次世代技術として注目を集めている。
しかしながら、使用される材料の多くは海外製に依存しており、輸入コストや供給不安、臨床での機能性に関する懸念が指摘されてきた。
コアフロントはこうした課題を背景に、独自の材料設計による国産レジンを開発。医療機器クラスⅡの薬事認証を取得することで、国内臨床での本格導入を可能にした。

3Dプリンターから直接出力して製造
3Dプリンターから直接出力して製造(出典:コアフロント)

製品の特長

  • 高い安全性:国際基準に準拠した規格試験および生物学的安全性試験をクリア。
  • 製造工程の効率化:従来の圧接方式に比べ工程数を削減し、製造コストを抑制。
  • 多様な機能性:透明性・機械的強度・柔軟性をバランスよく備え、臨床ニーズに対応。
  • 国産品質の信頼性:国内開発・生産体制により、安定した品質と供給を確立。

今後の展開

同社はまず国内の矯正歯科市場を中心に販売を展開し、将来的には海外市場への展開も視野に入れている。
コアフロントは、3Dプリンティング技術と材料科学の融合によって矯正歯科の高度化を推進し、安全かつ効率的な治療環境の構築を目指す。

※「TrueForm Clear Aligner」はコアフロントの開発による国産レジンであり、ダイレクトプリントアライナー向けとしては国内初の医療機器クラスⅡ薬事認証取得製品である。

大型機種での量産も可能
大型機種での量産も可能(出典:コアフロント)
歯科矯正用アライナー
歯科矯正用アライナー(出典:コアフロント)

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