医療と食の融合によるWell-being社会の実現を目指す産官学民連携拠点『エア・ウォーター健都』がリニューアルオープン

2025年10月24日
センシングを起点としたWell-being社会創出の概念図
センシングを起点としたWell-being社会創出の概念図(出典:エア・ウォーター)

エア・ウォーター株式会社(大阪市中央区、以下、エア・ウォーター)は、大阪府摂津市および吹田市の「北大阪健康医療都市(健都)」内にある『エア・ウォーター健都』を、医療と食の融合によるWell-being社会の実現を目指す研究開発・共創拠点として、2025年10月20日にリニューアルオープンする。「医食同源」をテーマに掲げ、地域住民や企業、大学と連携し、医療・食・美容・運動・音楽など多分野の融合による取り組みを推進。ヘルス&セーフティーとアグリ&フーズ両グループの研究開発を担う「ウェルネス開発センター」が中心となり、社会課題の解決と持続可能なWell-being社会の創出を図る。

リニューアルの主なポイント

リニューアルされた「ヘルスケアスタジオ」には、体内の最終糖化産物を測定するAGEsセンサや肌測定機器などが設置されており、来場者が自由に自身の健康状態をチェックできる環境を整備した。測定データはAIが分析し、個々の健康状態に応じた食事メニューを提案。これを隣接する「スクエアキッチン(カフェ)」で実際に提供する。

また、来場者の声や取得データをもとに、3Dフードプリンターを活用したパーソナライズ食品の研究・開発も進めている。さらに、運動ゲームコンテンツの設置や音楽療法セミナーの開催など、様々な分野を横断した活動を展開し、地域住民をはじめとする多様な人々が集うコミュニティ形成を目指している。

こうした取り組みを通じて、適切な食事・栄養・運動の実践を支援し、生活習慣病の予防、QOL(生活の質)の向上、医療費の適正化への貢献を図る。

各フロアの概要

<1階:体験・実証の場>

地域住民や来訪者、地元企業などが安心して利用できる場として、バイタル測定エリアを整備し、「ヘルスケアスタジオ」と「スクエアキッチン」を連動させた空間を提供する。取得した測定データは、個人情報に配慮したかたちで収集され、自社開発の分析システムにより安全に解析される。その結果をもとに、健康状態に応じた食事メニューを提案し、併設されたスクエアキッチンにて実食できるようになっている。

なお、同拠点では、大阪・関西万博において大阪ヘルスケアパビリオンで出展された「AIR WATER NEO MIX STAND」で話題を集めたミックスドリンクの提供も行う予定である。

今後は、食に関する提案の研究をさらに深化させるとともに、美容や運動といった分野においても、各種測定結果に基づいたパーソナルな提案の実現に向けた研究開発を継続し、社会実装を目指す。

ヘルスケアスタジオのバイタル測定エリア
ヘルスケアスタジオのバイタル測定エリア(出典:エア・ウォーター)
肌測定の様子
肌測定の様子(出典:エア・ウォーター)
スクエアキッチン内観
スクエアキッチン内観(出典:エア・ウォーター)
実際に提供するメニュー
実際に提供するメニュー(出典:エア・ウォーター)

<2階:共創の場>

本フロアは、同社グループが目指すウェルネス社会の実現に向けた取り組みや、関連技術の情報発信の場として改装された。「医食同源」の理念を基軸に、健康分野に関わる研究やビジネスを推進する企業や大学との共創活動を強化し、新たな価値の創造を目指す。

当社グループの取り組み紹介エリア
当社グループの取り組み紹介エリア(出典:エア・ウォーター)
未来ビジョン視聴エリア
未来ビジョン視聴エリア(出典:エア・ウォーター)
技術紹介エリア
技術紹介エリア(出典:エア・ウォーター)

<3階:研究・開発の場>

新設された「ウェルネス開発センター」の工房室では、樹脂成型用の3Dプリンターと3Dフードプリンターを導入。これらを用いて、新素材や食品に関する応用研究を進める。味、栄養、食感、提供方法といった要素を総合的に検証しながら、パーソナライズ食の迅速な開発を可能とする体制を整備した。

新たな技術や事業の創出を目指す工房
新たな技術や事業の創出を目指す工房(出典:エア・ウォーター)
3Dプリンター、3Dフードプリンターを設置
3Dプリンター、3Dフードプリンターを設置(出典:エア・ウォーター)

多分野融合による地域発Well-beingモデルの社会実装へ

今後は、3Dフードプリンターを活用したパーソナライズ食品の開発や、健康測定データに基づく個別最適な栄養・運動提案の研究をさらに深化させ、地域に根ざした社会実装を目指していく。『エア・ウォーター健都』は、医療と食を軸に多分野を融合する先進的な共創拠点として、住民の健康維持とQOL向上、さらには医療費の適正化にも寄与する新たな地域モデルの確立を目指す。

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