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Formlabs、歯科分野で3Dプリントを普及させるための教育プラットフォームを開始

Formlabs社のシステムで3Dプリントされた歯科部品 出展:-Formlabs社

アメリカのマサチューセッツ州に本社を構え、日本にも東京都品川区に拠点を構えるFormlabs株式会社が、歯科分野での3Dプリンティングの採用を促進することを目的とした新しい教育プラットフォーム「Formlabsデンタルアカデミー」を立ち上げた。(画像はFormlabs社のシステムで3Dプリントされた歯科部品 出展:Formlabs社)

Formlabsデンタルアカデミーの概要

Formlabsデンタルアカデミーは、ボストン、ベルリン、ブダペストの各オフィスや、信頼できる民間の教育センターで実施されるオンラインおよび対面式のコースに、ステップバイステップのガイド、ウェブセミナーなどで構成されており、コースには無料で受けられるものもある。

コースの主な対象者は歯科技工士、歯科矯正医、臨床医などの歯科専門家だ。それらの専門家たちが3Dプリンターを用いた製造技術を、ビジネスに導入することを目的としている。

Form-3Bで3Dプリントされた歯科用模型とマウスピース型矯正具アライナー 出展:Formlabs社
Formlabs社の3Dプリンター「Form3B」でプリントされた歯科用模型とマウスピース型矯正具アライナー 出展:Formlabs社

Formlabs社と業界リーダー、教育者に加え、London Dental Instituteや SWECADD(Swedish organization for Computer Aided Digital Dentistry)などの教育機関との協力から生まれたFormlabsデンタルアカデミーのカリキュラムは、学部、大学院、修士課程の教育をサポートするように設計されている。

カリキュラムはSLA方式3Dプリンターの紹介やその使い方を含み、歯科矯正および歯科修復アプリケーションでの使用やデジタルを歯科技術に応用することのメリットなどのレクチャーが重視されている。学んだ技術をクリニックやラボで導入する方法についてのトレーニングも受けることが可能だ。

歯科治療に3Dプリンターを組み込むメリット

Formlabs社の3Dプリンター「Form-3B」 出展:Formlabs社
Formlabs社の3Dプリンター「Form3B」 出展:Formlabs社

歯科治療計画に3Dプリントを組み込むと、治療の効率化とともに、従来以上に患者にパーソナライズされた、入れ歯やインプラント、クラウン(かぶせ)を手ごろな価格で提供できるようになる。とはいえ、Formlabs社によれば、歯科分野での3Dプリント教育はまだ浸透しているとは言えず、3Dプリンターの採用は一般的ではないようだ。今回のデンタルアカデミーの開設も、これら歯科業界での問題へ対処したいという狙いがあるとのこと。

Formlabs社は、最終的には、歯科専門家がさまざまな用途で3Dプリンターを使用する際に、その都度性能と印刷結果を改善し、患者の満足度を向上に貢献できるようにしたいと発表した。

日本にも拠点を置くFormlabs社の3Dプリンターは、日本市場においては歯科目的での採用が2、3割を占める。日本での今後の動きにも注目していきたい。

関連情報

ShareLabNEWSでは、Formlab社の最新の動向として造形スピードが大幅に向上した新型3Dプリンターや、耐久性があり長持ちする3Dプリンター用新素材のポリウレタン樹脂などについても取り上げてきた。ぜひそちらも参照してほしい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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