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2022年注目の産業用樹脂3Dプリンターは?

技術進化が著しい3Dプリンター業界だが、展示会の度に発見がある。ここでは今年注目するべき3Dプリンターをいくつか紹介していきたい。まずはもっとも活用企業が多い樹脂3Dプリンターの注目機種を紹介していこう。

2022年最新!注目の樹脂3Dプリンター

FormlabsのSLS方式3DプリンターFUSE1・・・販社にもかん口令の独自製法で粉塵爆発を抑制

FormlabsのSLS方式3DプリンターFUSE1外観
fuse1

粉体材料にレーザーを照射し溶融させながら造形するPBF方式やSLS方式と呼ばれる機種はいままで高価格帯の製品が多かった分野。ここ数年、装置も小型で1,000万以下で導入できる価格帯の製品が登場してきた。7年以上の研究開発期間ののちに発表されたFormlabsのFUSE1もその一つだ。

FormlabsのSLS機は小型で稼働環境を選ばない安全性の高さが印象的。粉体材料は、粉塵爆発の危険性や作業者が吸い込むことで健康被害につながる危険性があるため、取り扱いには注意が必要な材料だと言われているが、FormlabsのFuse1は特殊な製法で材料を製造することで、粉塵爆発の危険性を抑えた。特許出願中ということで、詳しい製法や原理はまだ機密で日本支社にもかん口令が敷かれているという。詳細が気になるところだが、非常に薄い紙のような形状の造形サンプルが展示されているなど、Formlabsが得意としてきた光造形方式では実現できない形状を実現している。

FFF方式の樹脂3DプリンターBigRep One・・・大きいは正義!

BigRepのBigRep One外観
1m角の造形にも対応した樹脂3DBigRep one。

年々「大型造形」の定義が大型化している昨今の3Dプリンター業界だが、ついに1m角での造形ができる3Dプリンターが1千万円台で導入が可能になった。ドイツの3DプリンターBigRep製のBigRep Oneだ。こうした大型造形可能な機種には注目が集まるところ。ワンパーツで造形できれば、分割設計をしなくても造形が可能である上に、複数部品を一度に造形することで、仮説検証を高速化できる。そうした期待に応えてくれる樹脂3Dプリンターとして独BigRepは見逃せない一台だ。1千万円台で樹脂材料はオープンでパラメータ設定も自由度が高いという点が、材料技術が高い日本メーカーが使いこなすことで、大きなブレイクスルーを生み出せるかもしれない。可能性を秘めている。

CarbonのM3プリンター・・・最終部品製造でも実績多数!

CarbonのM3外観
M2プリンターの後継機として登場したM3プリンター

光と熱で造形するCarbonが新機種M3をリリースした。最近のCarbonは、新機種リリース、材料追加、独自のラティス生成ソフトウェア「ラティスエンジン」の有償解放など話題に事欠かないが、造形領域の大型化、高速な造形などの面で改良を施したM3にも注目が集まるところ。

Carbonは機材価格と運用支援をセットにした3年契約のサブスクリプション制度を持っているため、運用に習熟が必要なことが多い産業用3Dプリンターに不安を持つユーザーにも安心感がある点も魅力の一つだと言える。こうした支援を活用し、JINSSWANSなどアイウェア業界での活用事例が複数報告されている。

3Dプリンターで最終部品を10万点量産。NITTOKUの取り組みから学ぶべきものM2プリンターの活用事例に関しては、いままでシェアラボでも何度か取り上げてきたが、治具製造で大幅なコスト削減を実現した日本のディスプレイ製造メーカーEIZO社や超小型部品の製造で実際に年間10万点の製造に活用しているNittoku社などの事例は、本格的に活用している日本メーカーがすでにいることを教えてくれる。

InnovatiQ社のLiQ320 ・・・ピュアシリコンで造形可能

ドイツのInnovatiQ社(旧German RepRap社)製の LiQ320 と説明を行うホッティーポリマー社堀田社長
ドイツのInnovatiQ社(旧German RepRap社)製の LiQ320 と説明を行うホッティーポリマー社堀田社長。

エラストマー樹脂をはじめ、やわらかい樹脂材料は活用用途が広い。そうしたやわらかい樹脂材料はMEX方式の3Dプリンターでも多くの種類が登場しているが、「○○ライク素材」という形で添加物が含まれる。試作では利用できるが、強度や規格適合の面で最終部品には使いづらいという悩みもつきものだった。国内大手サービスビューロDMM.makeでも人気材料として紹介されているピュアシリコンだが、実際のシリコンを使って造形できる3Dプリンターも実は日本で購入可能だ。

ドイツのInnovatiQ社(旧German RepRap社)製の LiQ320は100%シリコンで造形できるため、複雑な形状を持ったやわらかな材料を3Dプリンターで造形できる。写真では、樹脂加工メーカーであるホッティーポリマー社の堀田社長が導入した LiQ320 に関して説明を行っているが、同社は架橋接合という独自技術で、シリコン素材でも立体造形も可能にしている。

続々登場する新機種、、待て続報!

さまざまな材料で造形できる3Dプリンターが登場しているが、技術進展は著しく展示会のたびに新機種や素材が発表されている。今回取り上げなかったトヨタがついに公式に導入を認めたHP社の量産対応3Dプリンターや、大型造形に対応したMarkforegedの新機種、ヘッドの移動速度が数倍に改善されたIntamsysの新機種など高強度材料を扱え最終部品製造にも貢献できる新機種はまだまだ存在する。今後も取材を通じて新しい情報をお届けしていきたい。

編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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