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NASDAQ上場の金属3Dプリンター製造ExONEに見る業績構造

ExOneはアメリカのNASDAQに上場している 産業用金属3Dプリンターシステムのグローバルプレイヤーだ。バインダージェット方式を使用したに活動を展開している専業メーカーなので事業数値の性格が読みやすいので参考にしやすい。上場企業として業績発表を行っているので、2019年上半期業績を概観してみよう。

売上セグメントは「3D印刷機」と「3D印刷およびその他の製品、材料、サービス」の2つに分かれている。

売上
単位:100万$
2019年
上半期
2018年
上半期
前年との差昨対比
3Dプリンター12,67,7+4,8+60.40%
造形材、その他
関連サービス
12,315,0-2,7-18.10%
合計24,922,7+2,1+9.27%

ExOneの報告によると、3Dプリンターは2018年上半期は13台、2019年上半期は21台売れたという。2018年上期に13台出荷し売上770万ドル(約8億円)、ということは、1台59万(約6200万円)で販売しているとみられる。2019年上期に21台出荷し売上が1256万ドル(約13億円)なので、1台60万ドルと、ほぼ前年度と同価格帯で市場を広げているといえる。その成長率は約60%と大きな伸び幅。市場が成長中であることを感じさせる数字だ。

造形材やその他関連サービスは2018年の1501万ドルから2019年上半期は1229万ドルと約271万ドルも下落しているが、これは同一顧客に複数台納入されたため、導入関連費用が抑制されたように思われる。(3Dプリンターを導入すると造形材料と運用保守費でほぼ機材と同額程度の売り上げが見込めるということだろう。)

単位100万$2019年上半期2018年上半期変化量変化率
売上24.922.7+2.1+9.27%
粗利7.84.2+3.6+85%
粗利率31.3%18.5%

利益の面でも好調で、売上は2490万ドル(約26億円)で+9%の水準だが、粗利は₊85%と大幅改善しており、絶対金額でも360万$(約3億8千万円)の増額と大きく伸ばしている。

2019年に入っても産業用3Dプリンターの資金調達は盛んな上、金属3Dプリントは技術改善が進んでいる。今後も市場の成長は見込めるだろう。

編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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