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プラスチックの再利用に向けた3Dプリント技術の共同開発を発表 ― ExtraBold・YN2-TECH

泰日工業大学との基本合意書締結の調印式のようす

3Dプリンターメーカーの株式会社ExtraBold社(東京都豊島区)が、タイにあるYN2-TECH社と泰日工業大学と提携し、プラスチックリサイクルの問題に取り組むための3Dプリント技術の共同開発を行うことを発表した。泰日工業大学のラボ内に、3者がエンジニアと設備を配置し、技術開発を推進していく。

YN2-TECH社は中村機工株式会社(静岡県静岡市)の子会社で、機械加工や3D技術サービスを提供している。泰日工業大学は日本とタイの共同で設立された、工学・情報技術などを専門に学べる大学だ。(上部画像は泰日工業大学との基本合意書締結の調印式のようす。出典:ExtraBold社)

日本・シンガポールに次いでタイでも事業を展開

ExtraBold社は既に日本とシンガポールでも、プラスチックリサイクル問題に取り組むための次世代システムの開発に着手している。

今回、タイでも共同開発体制を構築することによって、アジア市場を足掛かりとしたグローバルな事業展開を進めていく予定だ。

シンガポールにおけるExtraBold社の取り組みは、過去にShareLab NEWSでも詳しく取り上げている。「ExtraBold R&Dと南洋理工大学が、プラスチックリサイクル問題に取り組むための共同開発契約を締結」の記事もあわせてご確認いただきたい。

増加する廃棄プラスチック問題に対処する3Dプリント技術

現在、世界全体の廃棄プラスチック量は3億トンを超え、2040年までには倍増する予想がされている。そのような状況の中、プラスチックのリサイクル率は10%未満だ。

ExtraBold社はこの問題を解決する大きな可能性を持つ手段が、自社が開発するペレット樹脂方式の3Dプリンティング技術と、樹脂を混合した素材を3Dプリント素材とする樹脂コンパウンド技術にあるとしている。

さらに、近年ではバイオプラスチックを使用した樹脂材料の造形技術開発にも注力している。

廃棄される畳の端材を使ったバイオプラスチックの生成と3Dプリントの流れ
廃棄される畳の端材を使ったバイオプラスチックの生成と3Dプリントの流れ(出典:ExtraBold社)

ExtraBold社のバイオプラスチックを用いた造形技術開発の事例としては、廃棄される畳のい草と生分解性樹脂を混合した樹脂を使用し、デザインラボ「HONOKA」と同社の大型3Dプリンターで共同制作された「TATAMI ReFAB PROJECT」と題した家具シリーズがある。

このシリーズはイタリア・ミラノで開催された「第61回ミラノサローネ国際家具見本市」内にて「12回サローネサテリテ・アワード」の最優秀賞を受賞した。


Extra Bold社の関連記事

今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から2つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。



国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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