SUN METALONがシリーズAラウンドで2,100万ドル（約31億円）の資金調達を確保

2024.10.21

金属産業の脱炭素化におけるパイオニアであるSUN METALON Inc.（アメリカ　マサチューセッツ州）は、シリーズAラウンドで2,100万ドル（約31億円）の資金調達を完了したことを発表。この投資ラウンドには、JICベンチャー成長投資、HITE Hedge Asset Management、住友商事グローバルメタルズが参加し、既存の投資家である東京大学エッジキャピタルパートナーズ（UTEC）、グロービスキャピタルパートナーズ、D4V、i-nestキャピタル、Scrum Ventures、Berkeley SkyDeckも加わっている。シリーズAラウンドの完了により、SUN METALONの累計調達額は3,070万ドル（約46億円）に達した。この総額には、三井住友銀行からの340万ドル（約5億円）の融資枠が含まれており、これもシリーズAラウンドの一部である。（上部画像はSUN METALONのプレスリリース。出典：SUN METALON）

1 SUN METALONの金属加熱技術
2 アメリカ工場の拡張と特許取得で金属リサイクル市場に挑むSUN METALON
3 資金調達を基に事業拡大と技術革新で金属産業の未来を切り拓く
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SUN METALONの金属加熱技術

SUN METALONは2021年に設立されたディープテックスタートアップで、アメリカと日本で事業を展開している。同社のミッションは、持続可能な製造とリサイクルのための革新的なソリューションを提供し、金属産業を根本から変革することにある。

SUN METALONの独自の金属加熱技術は、以下の主要な利点を提供している。

コスト効率

金属廃棄物を再利用可能な資源に再生することで、サプライチェーン全体のコスト効率を向上させる。この技術は、従来の技術と比較して、エネルギー消費と初期設置コストの両方を削減する。

低CO₂排出

加熱プロセスでは化石燃料を使用しないため、クリーンエネルギー源を使用することでゼロCO₂排出を達成する可能性がある。

スペース効率

この技術は、従来の方法と比べて大幅に高いスペース効率を持ち、モジュール式の設備は既存の生産ラインに簡単に統合できる。同社はすでに、自動車業界、建設機械、重工業、鉄鋼製造業の大手企業と提携し、各業界における脱炭素化の取り組みに貢献している。

アメリカ工場の拡張と特許取得で金属リサイクル市場に挑むSUN METALON

2024年春、SUN METALONはアメリカの工場を拡張し、現在ではアメリカのパートナー企業との協力拠点および金属製造・リサイクル事業の中心として機能している。また、知的財産保護においても大きな進展を遂げ、日本とアメリカの両国で主要な特許を取得した。SUN METALONの技術は、金属チップやスクラップを加熱・精製する際に、従来の方法と比較して85％のエネルギー削減を実現できる。

資金調達を基に事業拡大と技術革新で金属産業の未来を切り拓く

今後SUN METALONは調達資金を活用し、アメリカと日本を中心に事業を拡大し、パートナーシップを強化し、自動車、重工業など幅広い産業に技術を提供、産業全体の脱炭素化を推進する。同社の技術は既存の製造ラインに統合しやすく、効率的で持続可能なソリューションを提供する。また、日本とアメリカで特許を取得しており、技術的優位性を維持しつつ、成長する金属リサイクル市場での影響力を強化していく。