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金属3Dプリントによる超強力チタン合金メタマテリアルを開発 ― RMIT大学

超自然的に強くて軽い3Dプリント立方体。

オーストラリアのロイヤルメルボルン工科大学(以下、RMIT大学)の研究チームは、自然界の格子構造(ラティス構造)に着想を得た設計を行った。近年、金属3Dプリンティング技術の進歩により、これまでにない複雑な構造を持つ新材料の開発が可能になってきているが、今回は、超強力チタン合金メタマテリアルの開発について紹介していく。(上部画像は超自然的に強くて軽い3Dプリント立方体。出典:RMIT大学)

超強力チタン合金メタマテリアルの開発

(a)立方体中空ストラット格子(HSL)単位セルと(b)立方体薄板格子(TPL)単位セルを統合して TP-HSL 単位セルを形成する様子を示すコンピュータ支援設計(CAD)モデル( c)。(出典:RMIT大学)

RMIT大学の研究チームはレーザーパウダーベッド溶融技術を用いて中空チューブ要素を持つラティス構造を製造した。この構造は、応力分布を最適化することで高い弾性を実現しており、同程度の密度を持つ航空宇宙用合金と比較して50%以上の強度を持つことが確認された。研究チームは、この技術がロケットや航空機、ドローンなどの航空宇宙分野などへの応用が期待できると考えている。

さらに研究チームは、中空ストラットラティス(HSL)と薄板ラティス(TPL)を統合した新しいメタマテリアル、薄板一体型中空ストラットラティス(TP-HSL)を開発した。

有限要素法(FEM)解析により、TP-HSLがHSLと比較して応力分布が均一化されることが示された。実験の結果、TP-HSLはHSLと比較して圧縮強度と変形エネルギーが大幅に向上することが確認された。Ti-6Al-4Vの優れた特性を活かし、高温環境下での使用や生体適合性が求められる分野での応用が期待される。

金属メタマテリアルの将来展望

金属メタマテリアルの開発は、マルチトポロジー設計と3Dプリント技術の組み合わせにより、新たな可能性を開く。深層学習を用いた生成設計やマルチスケールモデリングによる最適化により、さらなる性能向上が見込まれる。

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