Nexa3D社が新型3Dプリンター「NXE 200」を発表
カリフォルニアに拠点を置く3DプリンタメーカーのNexa3D社は、Additive Manufacturing Users Group Incが毎年開催する3Dプリント関連の展示会や講演会が開催されるイベント「AMUGカンファレンス」において、新型3Dプリンター「NXE 200」を発表。独自技術が搭載された新型3Dプリンターの特徴についてご紹介する。
高速で正確な印刷が可能な「NXE 200」
NXE 200にはNexa3D社の独自技術「LSPc(Lubricant Sublayer Photo-curing)技術」が搭載されている。Nexa3D社によれば、LSPc技術により、精度や解像度を一切損なうことなく、従来のSLA(光造形方式)型3Dプリンターではなしえなかった印刷スピードを実現しているとのこと。具体的な数値としては競合技術に比べ6.5倍の印刷スピードとされている。
LSPcはビルドプレートのすべての領域に均一で高出力かつ歪みのない画像を提供するため、パーツ間の正確さと均一性を担保できるものになっている。
また4KLCD(液晶ディスプレイ)ライトエンジンを搭載しているため、パーツのエッジ付近での光の拡散がなく、優れた精度と表面仕上げを実現することができる点も大きな特徴だ。
プリンター稼働率を高め、消耗品コストを低減
3Dプリンターは機械である以上、部品の摩耗や消耗がある。それはNXE 200においても同様だ。これへの対応策として、NXE 200にはLSPcの高速化のために「Everlastメンブレン」と呼ばれる薄い膜のような自己潤滑性を持つ部品が搭載されている。
Everlastメンブレンの長寿命化により、結果としてNXE 200自体の稼働率を高めることに成功した。メンブレン1枚あたり、50,000層以上(約20リットルのレジン)のプリントが可能だ。
NXE 200はNexa3D社のエントリーモデルに
NXE 200はNexa3D社の3Dプリンターの中でもエントリーモデルとして位置づけられている。ここにはNexa3D社独自のLSPc技術を広く認知させる狙いがあるようだ。
Nexa3D社の産業用製品部門の最高収益責任者であるMichele Marchesan氏は、新型3DプリンターNXE200について以下のように述べている。
「消費者は、品質と価格の間のトレードオフを受け入れる必要はないはずです。NXE 200 は、優れた精度、外観、機械的特性に加えて、非常に高い生産性を最小のコストで提供します。Nexa3D社は、できるだけ多くのユーザーに提供することを意図しており、NXE 200によってLSPcをより広く利用できるようになります。NXE 200は、当社が考える 『LSPc技術への手頃な入り口』です。NXE 200は、現在展開中のNXE 400産業用3DプリンターやNXD 200歯科用3Dプリンターを含むNexa3D社のポートフォリオを自然に拡張するものとなっています」
NXE 200のスペック
・造形ボリューム 275x155x200 mm
・最大解像度 4K (3840 x 2160)
・画素ピッチ 76.5μm
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