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UltiMakerがSシリーズの新モデル「S8」を発表!シリーズ最上位機として登場

「UltiMaker S8」

デスクトップ3Dプリンター分野で世界的に高い評価を受けているUltiMaker B.V.(オランダ・ユトレヒト州、以下、UltiMaker)は、同社のSシリーズの最新モデル「UltiMaker S8」の発売を正式に発表した。S8は、従来機種を凌駕する高品質な造形性能と、全く新たな材料押し出し方式およびモーションプランナーの搭載により、最大で従来の4倍となる造形速度を実現した。本機は、UltiMakerが提供する350種類以上の材料に対応し、UltiMaker Curaとの高い親和性を備える。また、S8 Pro BundleとしてMaterial Stationとの統合も可能であり、6種類までの材料スプールの自動切替と湿度管理を行いながらの造形も可能である。(上部画像は「UltiMaker S8」出典:UltiMaker)

主な特徴

1. 「チーターモーションプランナー」による高速造形

UltiMaker S8は、新たに開発されたモーションプランナーを搭載し、最大造形速度500mm/秒を達成した。これは従来のSシリーズと比較しておよそ4倍に相当する速度である。高速度造形においても精度を損なうことなく、330×240×300mmという広い造形エリアにおいても安定した高品質な造形を実現する。

2. 強化されたフィーダー機構

本機に搭載された新構造のフィーダーは、材料のグリップ力を強化し、より高速かつ精緻なフィラメント供給を可能にした。これにより材料詰まりのリスクを抑え、連続運転時の安定性が向上している。

フィーダー構造
フィーダー構造(出典:UltiMaker)

3. 高流動型プリントコア

UltiMaker S8専用に設計されたプリントコアAAおよびCCは、従来比2.5倍の押し出し速度を誇る。四方向から加熱する構造を採用し、フィラメントへの負荷を均等化。これにより造形失敗の抑制と、ノズル詰まりのリスク低減が図られている。また、プリントコアの交換はワンタッチで行える設計となっており、保守性にも優れる。

プリントコア
プリントコア出典:UltiMaker)

4. FDM/FFF方式における高速多色造形の実現

S8は、FDM/FFF方式としては稀なデュアルコア構造を維持しながら、500mm/秒という造形速度を実現した初の3Dプリンターである。異なる材料を用いた多色造形やサポート材の使用が可能であり、材料交換に伴う廃棄も最小限に抑えられる。

UltiMaker S8 Pro Bundle-1
UltiMaker S8 Pro Bundle-1出典:UltiMaker)

ソフトウェアとエコシステム

UltiMaker S8は、UltiMaker Cura、Cura Marketplace、Digital Factory、UltiMaker Academyといった同社のソフトウェアおよびサービス群と完全に連携する。導入から運用までの立ち上げ時間を最小化し、ユーザーの利便性を飛躍的に高める。

S8 Pro Bundleを使用することで、マテリアルステーションと連携し、最大6本のスプール管理や自動切替、フィラメントの湿度管理といった高度な材料管理が可能となる。

UltiMakerとは

UltiMakerは、FDM/FFF方式のデスクトップ3Dプリンターを開発・製造する企業で、オランダとアメリカに拠点を持つ。2022年にオランダのUltimaker社と米国のMakerBot社が合併して誕生した。高精度で使いやすい3Dプリンターとソフトウェア「Cura」で知られ、教育、製造、プロトタイピング分野など幅広い用途に対応。350種類以上の材料に対応するオープンマテリアルシステムも特長で、世界中のユーザーに広く利用されている。

シェアラボ独自のyoutube対談

以前、シェアラボ独自にUltiMakerの池田 径吽 氏とシェアラボ丸岡が対談を行なっている。あわせてご覧いただきたい。

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今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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