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スイスの私立学校がSAGA Space Architects社と協力し、宇宙船にフィットする3Dプリンター製住居を開発

3Dプリント住居 Rosenberg Space Habitat (RSH)  出展:SAGA-Space-Architects社

スイスの全寮制私立学校である「Institut auf dem Rosenberg(以下、Rosenberg校)」が、宇宙建築業界のパイオニアであるデンマークのSAGA Space Architects社と協力し、世界で最も高さのある3Dプリンター製住居「Rosenberg Space Habitat(RSH)」を開発。RSHの高さは23フィート(約7メートル)で、SpaceX社の宇宙船「スターシップ」に搭載することを想定し設計されている。
(画像は3Dプリント住居  Rosenberg Space Habitat (RSH)  出典:SAGA Space Architects社)

Rosenberg Space Habitat (RSH)は学生のための研究の場に

RSHは月面での生活を想定して作られた3Dプリンター製の住居で、独自の樹脂材料で造形されており、Rosenberg校の敷地内で公開されている。RSHは、Rosenberg校の学生が、人間が成長するために必要な基本的条件と建築デザインについて学ぶ体験型の研究センターとなる予定だ。学生たちには、新しいテクノロジーを恐れるのではなく、それを受け入れ、次世代につながるデザインをすることを学んでほしいという意図が込められている。

Rosenberg校の事務局長であるBernhard Gademann氏は「Rosenberg校では、純粋な学問だけに焦点を当てるのではなく、実生活に即した文脈で教育を吹き込むことを重要視しています。私たちの目的は、未来のリーダーたちに先進的な宇宙開発の問題に早くから触れてもらい、学生たちが協力的かつ総合的な観点からこの複雑な問題に取り組み、解決できるようにすることです。」と未来への期待を述べた。

「Rosenberg」の内部イメージ 出展:Institut-auf dem Rosenberg

「Rosenberg」の内部 出典:Institut-auf dem Rosenberg

RSHは3階建てで、2人が住める構造になっている。1階は衛生設備、ラボ研究、ワークショップ施設、2階は仕事、レクリエーション、エンターテインメントの場、3階はプライバシーと休息を目的とした施設となっている。

RSHでは学生の学習のために、ハードウェア、ソフトウェアツール、アプリケーションのテストや、遠隔ミッションコントロールシステムのためのモニタリングツールの開発など、人間が心身ともに満足できる生活を追求するための、さまざまな実験が行われる予定だ。

SAGA Space Architects社の創設者であるSebastian Frederiksen氏は「RSHは宇宙での居住空間として最先端を行くものです。RSHは、最初のデザインスケッチから最終的に完全に機能する住居となるまで、わずか数ヶ月という記録的な速さで開発されました。さらに、これは世界で最も高さのある3Dプリントされたプラスチック製の家であるため、宇宙との連携がここ地球上でもテクノロジーと建築の境界を押し広げるという素晴らしい例となります。これはほんの始まりに過ぎず、これから研究と教育が始まります。うまくいけば、月での生活について多くのことを学ぶことができるでしょう。」と述べた。

進化する3Dプリンター活用

今回公開されたRSHは、月面での生活を想定し設計、開発が行われている。RSHの構造や開発までの道のりは以前ShareLabNEWSで取り上げているので参照してほしい。

月面で暮らすための3Dプリンター住居を開発

3Dプリンターは、実にさまざまな業界で活用が進められている。医療や建築、アパレルなどでの実用的な活用が目立つ中、学生のための研究施設として本格的な3Dプリンター製構造物が造形されるのは非常に珍しい例で、それが月面での生活を想定しているものとなれば世界初だろう。学生にとっても大きな刺激となるはずだ。

関連情報

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国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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