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新型3Dプリンター3台を導入し住宅生産量倍増へ ― セレンディクス社

ロボットアーム型の新型3Dプリンター。

セレンディクス株式会社は、新たに3台の建設用3Dプリンターを導入し、国内外での住宅生産量の倍増を目指す。異なるメーカーのプリンターを使用し、同一品質の住宅を提供する体制を強化する。(上部画像はロボットアーム型の新型3Dプリンター。出典:セレンディクス社)

セレンディクス社の新型3Dプリンター導入の背景

3Dプリンターの利点は、設計データさえあれば、どこでも同じ形の住宅を出力できることにある。今回の新型3Dプリンター導入は、これまでの経験と成果を基に、さらに生産効率を高めるための戦略的な一環である。セレンディクス社は2022年に、世界5か国で同時に住宅を3Dプリントする実証実験を成功させた。これを受けて、異なるメーカーやモデルの3Dプリンターを導入することで、様々な条件下での品質均一化と生産性の向上を図っている。そして、国内外での住宅需要に迅速に対応し、より多くの顧客に高品質な住宅を提供する体制を整えることが目的である。3Dプリンターは、セレンディクス社及び協力企業である株式会社新昭和(千葉県君津市)とタマキハウジング株式会社(那覇市)が保有し、それぞれ熊本県、千葉県、沖縄県に設置するという。セレンディクス社は提携出力工場として生産拠点の拡大を進めており、年末までに協力会社含めて12台まで増やす計画だ。

新たに導入された3台の3Dプリンター

新たに導入された3台の3Dプリンターは、各々異なるメーカーやモデルから選定されているため、複数の技術的アプローチを比較検証し、最適な運用方法を確立することが可能である。高精度な積層技術を持ち、従来の建設手法では難しい複雑なデザインや構造を短時間で実現するという。また、使用するセメント素材についても詳細な検証を行い、耐久性や環境への影響を最小限に抑えた材料選定を行っている。

同社は素材についても実験を重ねている。以下はシェアラボで以前取り上げた超高強度モルタル「スリムクリート®」で実証実験棟を建設したという記事だ。併せてご覧いただきたい。

住宅生産量倍増への取り組み

同社は、新型3Dプリンターの導入により、住宅生産量の倍増も目指している。この取り組みは、国内外の需要に迅速かつ効率的に応えるための重要な施策である。複数の拠点で同時に住宅を生産できる体制を構築し、各地の需要に合わせた柔軟な生産対応が可能となり、従来の生産方法に比べて大幅なリードタイムの短縮が期待できる。また、異なる環境下でも均一な品質の住宅を提供するための技術的検証を進め、将来的には世界中どこでも高品質な3Dプリント住宅を提供できる体制を整えることを目指している。

セレンディクスの関連記事

今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。

国内外の3DプリンターおよびAM(アディティブマニュファクチャリング)に関するニュースや最新事例などの情報発信を行っている日本最大級のバーティカルメディアの編集部。

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