3Dプリンターでカスタマイズ可能なネジ穴付き磁器「Corcelain」が予約発売開始
発明家・高橋鴻介と佐賀県肥前吉田焼の窯元「224 Porcelain」は、3Dプリンターでカスタマイズ可能なネジ穴付き磁器「Corcelain（コーセリン）」の予約販売を開始した。この製品は「Co-creation Porcelain（共創のための磁器）」をコンセプトとし、器の底部に設けたネジ穴を活用して拡張パーツを取り付けることで、使用者自身が自由にカスタマイズできる仕様となっている。さらに同日より、世界的なメイカーコミュニティ「MakerWorld」と協力し、「Corcelain」を活用したデザインコンペティションを開催する。本コンペでは、デザイナー、メイカー、3Dプリンタ愛好者など、多様なクリエイターからアイデアを募り、新たな形状や用途の可能性を探求することを目的としている。（上部画像は3Dプリンターでカスタマイズ可能なネジ穴付きの器「Corcelain」出典：肥前吉田焼産地再生チャレンジ推進協議会、224 Porcelain）
「Corcelain」とは
「Corcelain」は、従来の固定的な器の概念を覆す磁器である。器にネジ穴を設けることで、拡張パーツを装着し、用途を自在に変えられる。カップや植木鉢、おもちゃなど、使い方は持ち主の発想次第で無限に広がる。日本語の「器」という言葉は「空（うつほ）」に由来するとされる。これは、何かを受け入れるための「空（くう）」が存在し、その空間をどのように活用するかは使用者の想像力に委ねられる、という考え方である。「Corcelain」はこの日本的な美意識を反映したものであり、作り手が用途を定めるのではなく、使い手が機能を見出して完成させる磁器である。
伝統工芸とデジタル技術の融合
本製品の開発は、佐賀県嬉野市に拠点を置く肥前吉田焼の窯元「224 Porcelain」との協力により実現した。224 Porcelainは、400年以上にわたり受け継がれてきた磁器製造の技法に加え、CNCや3Dプリンタなど最新のデジタル加工技術を取り入れ、革新的なものづくりに挑戦し続けている。今回、磁器にネジ穴を設けるという新たな試みも、職人の高度な技術と最先端のデジタル技術の融合によって可能となった。
伝統工芸・肥前吉田焼の次の100年に向けたプロジェクト「よしださんち。」
本製品は、肥前吉田焼と若手クリエイターのコラボレーションプロジェクト「よしださんち。」から生まれた。肥前吉田焼の産地である吉田地区は、有田や波佐見に近接する地理的条件から、それらの産地の下請け的な役割を担ってきたため、独自の様式を持たない。しかし、これが逆に「高い技術力」と「自由なものづくり」を可能にする要因となっている。このプロジェクトでは、伝統工芸とデジタルクラフトを結びつけ、新たな創造の場を提供することで、工芸産業と次世代クリエイターのコラボレーションを促進することを目指している。今後、「Corcelain」と肥前吉田焼がどのような進化を遂げるのか、引き続き注目したい。
商品情報
名 称： Corcelain（コーセリン）
価 格： 各3,200円（送料・税別）
発売日： 2025年2月14日予約販売開始(3月中旬から順次発送)
※予約販売期間中は10%OFFセール中
発売場所： オンラインストア( https://shop.corcelain.com/ )
シリーズ： Circle / Triangle / Square
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