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アジアNo.1の販売実績を誇るエンジニア集団ファソテック社とは

2020年1月29日から3日間に渡り、東京ビッグサイトで開催される国内最大級の3Dプリンティング & AM技術の総合展「TCT Japan 2020」。ShareLab(シェアラボ)編集部は同イベントのメディアパートナーとして事前情報をお届けしていく。

同総合展に出展する、3D-CAD/CAM/CAEの活用技術の向上と業務知見の蓄積に取り組みながら、自動車業界を中心とした日本の製造業を支援してきた株式会社ファソテック(以下、ファソテック)。同社は、Markforged社の3Dプリンターを日本で販売しており、その販売売上高はアジアでNo.1の実績を持つ。

今回はそんなファソテック社の強み、Markeforged社3Dプリンターの特徴、その導入先についてCAE & AM開発センター センター長の大橋 英一郎氏、ビジネス企画推進部マーケティング担当の平井 美穂氏にお話を伺った。

* * *

お客様との“会話”を通したエンジニアリングサービス

――まずは、ファソテックの企業概要からお聞かせ頂ければと思います。

元々、私達は創業当時から三次元CADを使って金型を作ってきました。そして、80年代中旬からは、三次元CADの導入、その教育などのエンジニアリングサービスを始めています。三次元CADを使うお客様に3DプリンターやCAEなどをどのように活用できるかのコンサルティングを提供するのが、われわれのミッションです。

CAE & AM開発センター センター長の大橋 英一郎氏

―― そういう意味では、最近話題のものづくりのデジタル化を早い段階から推進されていたんですね。

そうですね。3Dプリンターは、2003年から取り扱っています。今、主力としているMarkforged社の3Dプリンターは、2016年から販売を始めました。世界には本3Dプリンターを扱う多くの企業がありますが、ファソテックはその販売売上高がアジアでNo.1となっています。

当社は、3Dプリンターを販売するだけでなく、製品導入やカスタマイズ、トレーニング、運用後の技術サポート、などのエンジニアリングサービスも展開しています。自社の製造でも、3Dプリンターを20台使用しているため、この経験からお客様にいろいろとご提供できるのもポイントになってきます。具体的には日本のモノづくり企業と「こんなところで3Dプリンターが使えるのではないか」といったやり取りを含む“会話” ができます。

また、その“ 会話 ”をするための体制も十分に整っています

日本のものづくりへの支援を重要視しているため、当社社員の職種内訳を見ると、約8割がエンジニアです。 もちろん、3Dプリンターについては営業がいないと販売ができませんが、 技術力で価値を提供するということをわれわれの強みとしています。

Markforged社の3Dプリンターの強みとは

―― Markforged社の3Dプリンターを導入している企業はどのような業界が多いのでしょうか?

特に製造業が多く、自動車業界を始めとしただけでなく、新しい分野、電池を使ったドローン・ロボット・EVにも使われています。

―― 具体的に紹介できる範囲で、導入事例があればご紹介いただけますか?

例えば、あるドローンのメーカー様では、試作・設計サイクルを早く回すために、最初からモールドではなく3Dプリンターで造形しています。試作したものをこのまま製品として出せるのではないか、とメーカー様側で判断されて、そのまま量産に繋がることもあります。素早く設計して早く市場に出していくという流れにおいては、Markforged社の3Dプリンターが非常に活躍できる部分だと考えています。

また、Markforged社の3Dプリンターは、カーボン材料での造形が可能なため、造形物の軽量化を図ることができ、そして、造形物の強度を要する生産ラインでも活用できる高強度を誇っています。

3Dプリンターで造形した治具

もう一つ、導入事例とは少し違いますが、弊社の3Dプリンターで造形したパーツが使われているFasoLabという製品をご紹介させて頂きます。

一言で言えば、手術のトレーニングシステムになります。大学や病院にある腹腔鏡システムを練習するもので、このシステムの一部分を3Dプリンターで製造し使用しています。本製品は何万台も納入する訳ではないので、現段階では少量生産に用いられることが多い3Dプリンターにとって、ちょうど良いボリュームサイズとなっています。

手術のトレーニングシステムであるFasoLab

モノづくりで3Dプリンター が使えるという“イメージ”

―― 試作・開発はデジタル化がまだまだ進んでいない領域ではあると思うのですが、その進みの遅さにはどのような課題があるのでしょうか。

日本では、職人さんによる高度な匠の技が支えている世界があると感じます。そうした中、職人さんが退職される際に技術の伝承が十分行われないケースもあり、職人さんが持っているノウハウのデジタル化が求められています。開発のデジタル化を行ったことないお客様にとっては、3次元CADの活用含めて大きな壁になってしまいます。

我々ファソテックは、自社が持つエンジニアリング経験をもとにノウハウのデジタル化のご支援からMarkforged社の3Dプリンターを活用した開発支援まで一貫したご支援を行っています。

またコスト面の課題は、3Dプリンター全般に言えることです。しかし、Markforged社について言えば、FDM方式という比較的単純な造形方式を用いた、安価な3Dプリンターでありながら、高い強度・精度を誇っているため、お客様に選ばれていると感じています。実際に導入された方は、「Markforged社の3Dプリンターを早く知ることが出来てよかった。世の中がこれを活用する頃には遅い」といったことを仰っています。導入してなんぼである、ということは結構多い気がします。

―― 一度導入してみて、「こういう風に活用できるんだ」ということがわかるのですね。

過去に導入を検討されたお客様がたくさんいらっしゃいます。そのときに使えないと判断していたお客様の中でも、3Dプリンターの進化を感じて頂くためにもTCT Japan 2020にて、我が社のブースに来られると良いと思います。

―― 3Dプリンターに対する認識が変わってきたということですね。

試作、デザインの観点から見ても、AM(アディティブマニュファクチャリング)の世界になってきた、というのはやはり大きな変化だと思います。またプリンターの進化と同時に、CADベンダーも3Dプリンターに注目し始めているという点も大きいと思います。 3次元CAD形状を元にして、強度を持ちながら軽量化された最適形状を自動作成してくれるというCAEの機能があるのですが、CADベンダーがそれをオプションとして入れ始めたというのも、ここ数年の大きなトピックスではないかと感じています。

* * *

元は金型の会社であり、従業員の多くがエンジニアという特徴的な企業であるファソテック。

エンジニアが多く在籍しており、自社でも3Dプリンターを使っている、などお客様に対しリアルな提案ができる環境が整備されていることを感じるインタビューであった。また3Dプリンターの導入を、過去検討した方がその進化を目の当たりにしたことで、 認識が変わってきていることも伺えた。ぜひ、みなさまにもTCT Japan 2020のファソテックのブースにてその進化を直接体験してほしい。試作・開発領域、引いてはモノづくりについてのデジタル化は、堅調な歩みを進めている。

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