DMG森精機の工作機械部品をDfAMで最適化 ― AeroEdge
日本の金属部品加工企業であるAeroEdge株式会社はDMG森精機株式会社と協業。DfAM(Design for Additive Manufacturing)を活用した工作機械構成部品が実機テストでの機能確認を完了し、ドイツで開催された世界的な工作機械の展示会「EMO Hannover 2023」に展示した。
国内初の仏Safran Aircraft Engines社の航空機用エンジン部品サプライヤー
AeroEdge社は、航空機エンジン製造大手のフランス企業Safran Aircraft Engines社から次世代航空機用エンジン「LEAP」に搭載されるタービンブレードの国内初の長期量産サプライヤーに選定され、現在その生産体制の構築を加速している新進気鋭の航空部品サプライヤーだ。DMG森精機社の金属3Dプリンターを活用した金属部品製造にも積極的に取り組んできた。
金属3Dプリンターで製造するための最適化設計で80%以上の軽量化を実現
そんなAeroEdge社が今回取り組んだのが、DMG森精機社の工作機械部品の最適化設計だ。金属3Dプリンターでの製造をあらかじめ最適化設計を行うことで、従来の加工方法の加工時に考慮すべき制約条件にとらわれない設計が可能となり、部品の軽量化や製造工程の簡略化に大きく貢献できる。一方でZ方向に積層するAMならではの留意点にも配慮した設計も必要になる。
AeroEdge社はDfAMを含むAM技術開発を推進しており、DMG森精機社と共同で工作機械構成部品への適用を進めてきた。工作機械の構成部品「NZ-Platform」に使用されるマニホールド部品に関して、DfAMの適用とAMによる試作と部品の性能確認を行った。既存設計と比較して重量、すなわち材料の無駄を80.5%削減でき、更に部品アッセンブリ工程が大幅に削減されることによる製作工程の簡素化を実現できたという。
DfAM適用による部品形状の最適化部品は2023年9月18日~23日にドイツで開催された「EMO Hannover 2023」のDMG森精機社のブースに展示されたということだ。
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