EOS社、テキサス州で「EOS M 290」金属3Dプリンターの生産を拡大
ドイツのEOS社は、2025年第1四半期に向けた計画として、テキサス州オースティン近郊のプフルガービル施設で、同社の主力製品である「EOS M 290」金属AMシステムの組立を拡大し、北米での機械ニーズに対応することを発表した。生産の現地化により、供給チェーンの効率化やコスト削減、顧客の多様なニーズに応えることを目指す。(上部画像はEOS社のプレスリリース。出典:EOS社)
「M290」金属3Dプリンターの特長
EOS社は北米で約20年にわたりAMハードウェア、ソフトウェア、材料を生産しており、すでに確立された調達プロセス、QAプロセス、ISO9000認証を導入している。そんなEOS社の世界中で2,000台以上が導入されているという金属3Dプリンター「EOS M 290」は、医療、航空宇宙、ツーリング、エネルギーといった産業向けの3Dプリント用途において、最も広く採用されている金属積層造形システムであり、数々の賞と称賛を受けている。
「EOS M 290」は400Wの高精度ファイバーレーザーを搭載し、焦点径は約100µm 、造形エリアは250x250x325mm、スキャン速度最大は7.0m/秒。また、市場で最も幅広い材料対応ポートフォリオを有し、それにはアルミニウム、表面硬化鋼、コバルトクロム、銅、ニッケル合金、ステンレス鋼、チタン、工具鋼などが含まれる。
現地生産による供給体制の強化
EOS社のテキサス州での現地生産開始により、北米市場への供給体制が大幅に強化され、北米での顧客は必要な製品を迅速に入手できるようになり、供給チェーンの効率が向上する。 例えば、輸送コストが削減され、製品の価格競争力が高まり、アメリカ市場特有のニーズに応じたカスタマイズが容易になり、地域特性に合わせた製品供給などだ。これらの効果は、顧客満足度の向上に直結し、EOS社のブランド価値をさらに高めることにつながる。
EOSノースアメリカ社長、グリン・フレッチ 氏は以下のように述べている。
北米地域内での生産は、当社の技術を使用するエンドユーザーにとってますます重要になっております。『テキサス製』の「EOS M 290」は、そのニーズに応えるための一歩であり、今後数年で米国拠点の製造をさらに拡大していく計画です。
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