WEBでオリジナル金属加工品や3Dプリンティングの出力相談・依頼ができるサイト
DIYの流行や3Dプリンターの登場で個人でもモノづくりに取り組める間口が広がってきたが、木材などにくらべ、素材としての金属は工具や材料の準備、加工の難しさから敷居が高かった。 株式会社NORION は全ての人に”金属製ならではの丈夫で長持ちという特性を活用し、モノづくりを楽しんでもらう”という狙いで、WEB上からオリジナル金属加工品の依頼ができるサイトを開始している。>>「 METAL WORKS」
問い合わせの状況としては、個人が6割で大学や企業が4割とのこと。3Dプリンターでの出力をおこなうサービス「3DAN」とあわせてワンオフ、小ロット生産、金属塗装のみなど、幅広く国内外での製造を行っていくという。
3Dデータを作成しなくても相談できる
図面やイラストで相談すれば、事前に3Dデータに起こし、事前確認ができるということで、手元で3DCADのデータなどを作成するのが困難な場合でも取り組みを開始できる。企業からの試作相談などにも対応しているとのことで、少数精鋭で取り組んでいる企業にとっても活用用途はありそうだ。
自動車やバイク用部品、ロボットパーツ、キッチン用水切り板など、多彩!
実際の納品事例を見てみると、多彩な納品事例と価格を確認することができる。見ているとなるほどなぁ、とニッチなニーズに気が付くことができて楽しい。
自分の自転車にちょうどいい固定具がないなら、上手な人に作ってもらおう、という選択肢が現実になったのを感じる。
自分のすでにもっているものにあわせたアイテムがないために感じるストレスが解消できるのはうれしい。その不満や不便が解消できるツールをもとに、製品をつくっていけたら、さらにうれしいだろう。
あれが欲しいを解決し、製品開発につなげられそうなサービス
すでにいろいろなサービスビューロが同じような取り組みをしているのかもしれないが、こういったオンラインで相談して、自分の悩みをモノづくりを通じて解決できる機会があることは、あまり知られていない。
ネットで物を個人や企業が販売できるという事実があっても、実際に行動に移すことができなかった壁を打ち砕いて大きなビジネスに成長させたのがヤフオク!やメルカリだ。この「気軽さ」が潜在的に大きな市場に成長していく可能性がある。
1件1件の対応時間はおそらく大きな負担だろう。しかしそこで収集されたニーズやシーズ、個別に生産されたパーツや生産者のネットワークは大きなビジネス資産となりうる。「もっとおしゃれにして発売する」や「一度つくったものをベースにサイズ違いを展開する」など、自社製品開発に近い取り組みに発展していけると、ネットワークに参加している生産者にもビジネスチャンスはあるだろう。
2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。