3D Systems社 新3Dプリンター製品4機種の国内発売を発表
株式会社スリーディー・システムズ・ジャパン(アメリカ3D Systems社日本法人) は、2024年6月20日に都内で開催した自社イベント「MANUFACTURING SOLUTION DAY」において、樹脂、金属、ワックス材料に対応する新3Dプリンター製品4機種の国内発表を行った。シェアラボもご招待をいただき参加したので、概要をお伝えする(以下スライド画像はスリーディー・システムズ・ジャパン提供)。
国内発売される新3Dプリンター製品4機種
「MANUFACTURING SOLUTION DAY」 では 3D Systems本社から 来日された製品開発責任者であり、同社内でも約10名しか与えられていない称号「技術フェロー」を持つMartin Johnson氏(上記写真)が開発の背景や製品の特長を交えて順次国内発売される新3Dプリンター製品4機種を発表した。
①PSLA270
- 樹脂VPP(液層光重合法)3Dプリンター 7W高出力UV(波長405nm)プロジェクター2台で上面照射
- Figure4(下面プロジェクション)とSLA(上面レーザースキャニング)両方の優位性を持つ
- プリント時間はSLAに比べ数分の1に短縮
- Figure4の高パフォーマンスマテリアルが使え、順次追加予定
- その他特長は下図参照
②EXT 800 Titan Pellet
- 樹脂ペレットエクストルージョンMEX(材料押出法)3Dプリンター
- 中型プリントサイズ (800x600x800mm) で省スペース
- 造形品質と再現性は大型機(EXT1070/1270)と同様(CNC フライス加工オプションなし)
- その他特長は下図参照
③DMP Flex 350 Triple
- 金属粉末レーザーPBF(粉末床溶融結合法)3Dプリンター
- 品質と量産性両立のための500Wレーザー3本並列搭載
- レーザーの継ぎ目が見えない独自制御
- その他特長は下図参照
④MJP 300W
- 樹脂MJT(材料噴射法)3Dプリンター
- 金属ジュエリー鋳造用ワックスパターンを直接3Dプリント製造
- 既存2種材料に加え堅牢で他の2種より高温に耐える新材料「VisiJet Wax Jewel Ruby」を追加
- その他特長は下図参照
まとめ
3D Systems は歴史の長さや製品種類の豊富さで世界のAMをけん引するリーディングカンパニーだ。樹脂材料やソフトウエアの開発技術者も多く、今回の4製品も市場の「AMを実部品製造に使いたい」というニーズをとらえ、素早く市場へ提供する同社の姿勢と技術開発力が感じられた。上記4機種の具体的な発売時期や詳細についてはスリーディー・システムズ・ジャパンまたは代理店各社へ問い合わせすれば回答があるはずだ。
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設計者からAMソフトウエア・装置販売ビジネスに20年以上携わった経験と人脈を基に、AMに関わるみなさんに役立つ情報とつながりをお届けしていきます。