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BigRep、2種類の大型・高温対応3Dプリンター「ALTRA 280」「IPSO 105」を発表

BigRep社の「ALTRA 280」

ドイツの3DプリンターメーカーであるBigRep社が、新たに「ALTRA 280」と「IPSO 105」という2種類の大型・高温対応FDM3Dプリンターを発表した。これらのプリンターは航空宇宙、防衛、自動車産業向けに設計されており、高性能ポリマーの使用が可能で、オープンマテリアルシステムを採用しているため、ユーザーはBigRepの専用フィラメントだけでなく、サードパーティ製の材料も利用できる。ALTRA 280 および IPSO 105は現在ヨーロッパ、中東、アフリカで購入可能。(上部画像はBigRep社「ALTRA 280」のウェブサイト。出典:BigRep社)

「ALTRA 280」の特徴

「ALTRA 280」は、500mm x 700mm x 800mmのビルドボリュームを持ち、280リットルの造形空間を提供する。フルスケールのプロトタイプや生産部品の製造が可能で、溶接されたフレーム、ボールスクリュー、サーボモーターを採用しており、高精度かつ高い再現性を実現している。ビルドチャンバーは最大180°Cまで加熱でき、PEEK、PEKK、PC-CFなどの高性能ポリマーの使用が可能である。DSXエクストルーダーを4基搭載し、そのうち2基を同時に稼働させることで、複雑な形状の機能部品を効率的に製造することができ、また、自動キャリブレーション機能や内蔵カメラによるリアルタイム監視機能も備えており、24時間体制での運用をサポートする​。

「ALTRA 280」
「ALTRA 280」(出典:BigRep社)
「ALTRA 280」4つのDSXエクストルーダー
「ALTRA 280」4つのDSXエクストルーダー出典:BigRep社)

「IPSO 105」の特徴

「IPSO 105」は、「ALTRA 280」の「小型版」として位置付けられているが、その機能性は高い。ビルドボリュームは400mm x 600mm x 440mmで、105リットルの造形空間を提供する。コンパクトなサイズにより、多くの産業用作業スペースに適合、ビルドチャンバーとプリントベッドはそれぞれ100°Cと180°Cまで加熱可能で、PEKKやPEKK-CFなどの高性能材料にも対応。デュアルDSXエクストルーダーを搭載し、フィラメントの交換が必要な際には自動で切り替えることで、生産性を途切れさせることなく維持できる。自動キャリブレーション機能や温度管理機能も完備しており、ツール製作や小規模生産に最適である​。

「IPSO 105」
「IPSO 105」出典:BigRep社)
デュアルDSXエクストルーダー
デュアルDSXエクストルーダー出典:BigRep社)

オープンマテリアルシステムの利点

「ALTRA 280」と「IPSO 105」はオープンマテリアルシステムを採用しており、ユーザーはBigRep社の専用フィラメントだけでなく、サードパーティ製の材料も使用できる。これにより、材料の選択肢が広がり、コスト効率の向上や特定のアプリケーションに最適な材料の選定が可能。材料の供給元が複数存在することで、供給リスクの分散が図られ、安定した生産体制の維持も可能となる。さらに、研究開発や新材料の適用試験が容易に行えるため、製品改良のスピードが加速する​。

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