3Dプリンター住宅模型造形サービス「ハウジングプリント3D」の提供開始 ― 株式会社リクト
株式会社リクトは、建築関連業界に特化した3Dプリンターを用いた住宅模型造形サービス「ハウジングプリント3D」を提供開始した。このサービスは新築住宅やリノベーションプロジェクトのビジュアルコミュニケーションを支援し、施主との具体的なイメージ共有を可能にする。本サービスは、1/50、1/75、1/100のサイズで住宅の白模型を提供し、初期商談における受注率向上を目指す。(上部画像は3Dプリンターで住宅模型を造形するサービス「ハウジングプリント3D」の作成模型。出典:株式会社リクト)
サービスの背景と市場への影響
リクト社が提供開始した「ハウジングプリント3D」は、建築関連業界に特化した3Dプリンター住宅模型造形サービスである。このサービスは、新築住宅やリノベーションプロジェクトの初期段階において、住宅の専門家ではないため、図面やCGでは具体的に提案内容をイメージできない施主とのコミュニケーションを支援するものだ。現在の住宅市場は不況が続いており、特に中小企業にとっては新築住宅市場の縮小が大きな課題となっている。こうした背景から、リクトは新たなサービスを通じて市場に新しい価値を提供し、受注率の向上を図ることを目指している。
「ハウジングプリント3D」サービス
「ハウジングプリント3D」は、3Dプリンターを用いて住宅模型を造形し、建築プロジェクトのビジュアル化を支援する。利用者は平面図と立面図のデータを提供することで、専門の建築士が3Dプリンター用のデータを作成し、模型を精密に造形するということだ。提供される模型は1/50、1/75、1/100の三つのサイズがあり、初期商談時のイメージ共有と受注率向上に貢献する。
建築プロジェクトのビジュアル化を強化し、具体的なイメージ共有を促進するための重要な要素である。各サイズの住宅模型の値段は、34,800円(税抜)から始まり、初回のご注文に限り50%オフとなるキャンペーンが提供されている。
以前から大規模な建設土木工事の分野では模型を活用した視覚化が取り組まれていた。住宅建築の分野では一部の建築家が取り組んでいたが、一般住宅にも広く利用できる可能性がある。現に一部のサービスビューロでは住宅模型サービスを打ち出している前例もある。
住宅分野では、3DCADによる設計が進んでおり、データがすでにあるところからのスタートとなる。3Dパースでの確認などは進んでいたが、建築模型は日差しや家事導線など主婦が気になる点を立体的に説明できる他、記念品として施主にプレゼントできる点で、受注率の向上が期待されるところだ。特に新築住宅やリノベーション市場においていままで取り組んで個なった中小企業の競争力を高める秘密兵器となる可能性もあるだろう。
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