MONSHKAの3Dプリンター製ワークウェアがパリの展示会に出展
工業デザイン会社であるデザインオトコシ株式会社が立ち上げた日本のアパレルブランドMONSHKA(モンシュカ)が、3Dプリンターを用いて製作したワークウェアをフランスのファッション展示会「PLAYTIME PARIS」に出展した。
さまざまな業界関係者が集まったプロジェクトとして、子供から大人サイズまでを対象とした独自のワークウェアを提案するブランドで、服に縫い付けられた規格化された紐(ループ)に3Dプリンター製のモジュール(アクセサリー類)を装着してコーディネートを楽しむことができる全く新しいコンセプトを展開している。(上部写真は3Dプリンター製のサングラスモジュール。出典:MONSHKA)
紐の部分に3Dプリンター製アクセサリを装着
MONSHKAでは、家族でおそろいのワークウェアを身につけられるように子供から大人までのサイズを展開。「服に備えられた紐を通して3Dプリンター製のアクセサリを身に着けて楽しむことができる」という特徴がある。
そんな「MONSHKA」が、3Dプリンターを活用して製作したワークウェアを、フランス・パリのファッション展示会に出展した。出展したのは、2023年7月1日から3日までの3日間フランス、パリで開催された子供向けファッションとライフスタイルの展示会「PLAYTIME PARIS」だ。前後ろで着られるテクニカルなスモック、新作のトラックスーツは親子でおそろいコーデができるサイズをラインナップしており、それらウェア類に装着してコーディネートを楽しめる3Dプリンタで作られたカラフルさと遊び心に富んだプロダクト類が海外メディアの目を引いた。
同社のプレスリリースによると、ピンホールカメラとネオサングラスモジュールが英ファッションメディア、子供向けファッションブランドの興味を引いたという。
ネオサングラスモジュールはベースボールキャップのメッシュ部分をサングラスのレンズにした遊び心あふれるアイテム。「男の子ならみんながサングラス代わりに遊んだ思い出が蘇ることでしょう。」(同社プレスリリースより)
自社サイトで3Dモデルも販売
同社のサイトでは一部の製品モジュールがSTEPファイルの形で販売されている。同社のサイトには「私たちが考えたMODULEやHARDWAREの3Dデータを購入することができます。3DCADで編集しやすいように、STEPファイルで提供しています。そのまま使っても良し、アレンジして使っても良し、自由に楽しんでください。」というユーザーの心を揺さぶるメッセージが記されている。
1,000円以下の手頃な価格で部品のデータを販売しているが、こうしたユーザーへの提案姿勢は非常に興味深い。遊び心をキーワードに、ファッション分野でも3Dプリンターによるものづくりが取り組まれているユニークな事例だと言えるだろう。
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