50㎡の二人世帯向け3Dプリンター住宅を愛知県小牧市で竣工 ― セレンディクス
セレンディクス株式会社(兵庫県西宮市)は、2023年7月25日に百年住宅株式会社(静岡県静岡市)の愛知県小牧市工場内において、日本初となる二人世帯向け3Dプリンター住宅 「serendix50(フジツボモデル)」を竣工した。延床面積は50㎡、最大高さは4m。今後は、安全性試験を実施したあと、限定6棟の先行販売を開始する予定だと発表された。販売予定価格は550万円としている。(上部画像は建築された3Dプリンター住宅「serendix50(フジツボモデル)」。出典:セレンディクス株式会社)
住宅ローンからの解放を目指すセレンディクス社
セレンディクス社は2022年3月に10㎡の3Dプリンター住宅「serendix10(スフィアモデル)」を23時間で完成させ、同年10月には初回販売された6棟が即完売している。そして2023年5月には、初回販売の6棟のうちの1棟が、長野県佐久市に建設された。これは商用第1号となる店舗施設となっている。
今回建設された「serendix50(フジツボモデル)」は「serendix10(スフィアモデル)」の発表後、一般住宅仕様の3Dプリンター住宅を熱望する声が多く寄せられた。このような反響を受け、慶應義塾大学KGRI環デザイン&デジタルマニュファクチャリング創造センターと共同プロジェクトとして始動したものだ。特に60代以上の夫婦世帯から終の棲家としての要望が多く集まったとされる。
「serendix50(フジツボモデル)」についてはShareLab NEWS内の以下の記事でも詳しく紹介しているので、ぜひご覧いただきたい。
建設はわずか44時間30分で完了
今回建設された「serendix50(フジツボモデル)」は株式会社KAP(東京都千代田区)が構造設計を担当し、施工は百年住宅に加えて、立尾電設株式会社(熊本県水俣市)、株式会社ナベジュウ(群馬県太田市)の3社で行われた。施工開始からわずか44時間30分で完成したという。
「serendix50(フジツボモデル)」は快適性能と安全性能を検証されたデジタルデータにより、躯体を3Dプリンターで出力、屋根部材はデジタルデータを元にCNCカッターで切り出された後、クレーンで設置されている。
セレンディクス社の3Dプリンター住宅は、日本の建築基準に準拠しているため、そのまま住居として利用できる。低価格で安全性の高い3Dプリンター住宅の需要は尽きることがない。
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今回のニュースに関連するものとして、これまでShareLab NEWSが発表してきた記事の中から3つピックアップして紹介する。ぜひあわせてご覧いただきたい。
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