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【TCT Japanみどころ】ハイエンドなプロ向けツールを扱うプロフィテット

株式会社プロフィテットとは

株式会社プロフィテットはレーザ関連製品の輸入商社で今回のTCT Japanではパウダーベッドヒュージョン方式の金属3Dプリンター用に、リアルタイム欠陥モニタリングシステム、スパッタレス造形用ビームシェーパー、熱レンズ効果対策保護ガラスなどを展示する。

いずれも金属3Dプリンターの機器自体ではなく、その性能を向上させるアフターパーツという事で、現在金属3Dプリンターを運用している造形者にとっては興味が尽きない展示になるだろう。(上部画像は株式会社プロフィテットのTCT Japan 出展ページより引用)

PrintRite3D ― リアルタイム欠陥モニタリングシステム

PBF(パウダー・ベッド・フュージョン)方式の金属3Dプリンタに特化したリアルタイムモニタリングシステムで、造形プロセス中にメルトプールからの放射スペクトルから情報を抽出し、造形物に欠陥がないかをリアルタイムモニタリングすることができるシステム。ベンダーを問わずどんな金属3Dプリンターでも後付けできるとのことで、複数台の異なる装置を運用していたり、エラーは確認できるが、何が問題だったかわからないモニタリングしかできない3Dプリンターを運用している場合に、エラー内容を把握できるようになることが期待できそうだ。

熱レンズ効果抑制保護ガラス

熱レンズ効果抑制保護ガラス
(株式会社プロフィテットのTCT Japan 出展ページより引用)

金属3Dプリンターでの造形は長時間に及ぶ。長い造形プロセスの間に、レーザー光を収束させるレンズを保護するガラスに、ヒューム(溶融時に蒸発した金属が再度凝固したり、造形チャンバー内の気体が化学反応することで生じた固体粒子)がレンズに付着することで、保護ガラスの温度があがり膨張してしまうことでレーザーの焦点位置が変わってしまう(フォーカスシフト)。

焦点位置が変わると、レーザースポット径の増加など、意図通りの造形ができない。この現象は「熱レンズ効果」と呼ばれ、金属3Dプリンターの造形時に不良要因となる。こうした熱レンズ効果対策用の保護ガラスなどを紹介している。

スパッタレス造形用ビームシェーバー

金属3Dプリンターがアルゴンガスなどで充填された造形チェンバー内でレーザーをパウダーベッドに対して照射すると、スパッタ(溶融時に飛び散る飛散微粒子で火花のように見える)が発生する。この火花はパウダーベッドに落ちると均質なリコートの妨げになる。フィールドマッピング型ビームシェーバーをマウントすると、レーザービームを屈折させ、ビーム強度の分布をリング状のリングビームなどスパッタが生じにくい形状を制御できるという。

金属3Dプリンターのスペシャリスト向けの拡張ツール

今回目玉としてプロフィテットが推している3つの展示を簡単にご紹介したが、いずれも本格的に金属3Dプリンターを使っている造形者でないとピンとこない本格ツールばかりだ。こうした拡張ツールは実際に運用してみてはじめてわかるありがたみがあるのだろう。幸い今回のTCT Japanはリモートと会場とのハイブリッド開催だ。こうしたハイエンドなプロ向けツールを扱うスペシャリストともWEB会議で相談できる。

編集/記者

2019年のシェアラボニュース創刊以来、国内AM関係者200名以上にインタビューを実施。3Dプリンティング技術と共に日本の製造業が変わる瞬間をお伝えしていきます。

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